導電率測定にはなぜ温度測定が必要なのですか?

    溶液の導電率は液温によって変化します。同一サンプルでも、液温が異なれば導電率の値も異なってきます。したがって、導電率測定時にはその値における液温を明示しなければ意味をなしません。このため温度測定が必要となります。


    溶液の導電率はなぜ温度によって変化するのですか?

    一般に温度が高くなるにつれて、溶液中のイオンの運動が盛んになって導電率が高くなります。


    自動温度換算(ATC)と手動温度換算(MTC)の使い分けは?

    自動温度換算(ATC)は、温度のわからないサンプルの温度を導電率電極に内蔵してあるサーミスタで測りながら換算する場合などに用います。
    手動温度換算(MTC)は恒温水槽などでサンプルをー定の温度に調節してサンプル温度が安定しているとき、その値を導電率計本体に入力して換算する場合などに用います。より精度よく測定される場合は、手動温度換算(MTC)をお勧めします。


    導電率セルに内蔵されているサーミスタの精度は?

    サーミスタによる温度測定精度は±0.7℃です。計器側の回路上の誤差を含めると、測定値の精度は±1℃となります。


    温度換算機能とは何ですか?

    溶液の導電率は温度によって変化します。溶液の導電率を比較する場合、同一温度で比較しなければなりません。このため、サンプルの温度特性に応じて、ある温度(25℃)における導電率に自動的に換算して表示する機能のことです。


    換算する基準温度は設定できるのですか?

    機種により0~100℃まで任意に設定可能なものと、25℃固定のものがあります。各機種の取扱説明書を参照してください。


    換算基準温度はなぜ25℃なのですか?

    JISでは25℃における導電率の値をあらわすことと規定しています。


    温度換算機能はどのようにするのですか?

    それぞれの機種によって設定方法は異なりますが、基本的には、温度係数の入力と換算基準温度を入力して、温度換算ONで測定します。


    温度係数とは?

    溶液の導電性は溶液中のイオンによってもたらされます。ある温度を基準として導電率が1℃あたり何%変化するかを示すのが温度係数です。
    単位は% / (ある温度にて)であらわされます。


    温度係数の求め方は?

    実際にサンプルの導電率を測定して求めることができます。それには基準温度の周辺および、それより少し離れた2点の温度、t1℃及びt2℃における導電率を測定し、次の式より計算します。

    α0=100( L1-L2 )/{ L2( t1-t0 )- L1( t2-t0 )}

                        L1:t1℃におけるサンプルの導電率

                        L2:t2℃におけるサンプルの導電率

    また、2点以上の温度における導電率から求める場合、最小二乗法などにより、直線近似しても誤差が小さいと認められたときには、温度と導電率の回帰直線式(L=at+b)あるいはグラフを用いて任意の2点を求めて上式により算出します。

    また、文献などである温度における温度係数が示されていますが、その値を利用する場合、温度換算される基準温度における温度係数に換算する必要があります。次式より計算した値(α0)に設定します。

               

    t0:基準温度(℃)

    α0:基準温度におけるサンプルの温度係数(%/℃)

    αt: t℃におけるサンプルの温度係数(%/℃)


    同じサンプルを複数の拠点で測定した際に値が一致しないことがあるのはなぜですか?

    拠点間の測定環境の違いによるサンプルの測定温度差が要因として考えられます。サンプルの温度が違うと導電率も変わります。導電率計にはサンプルの温度により導電率を補正する機能(温度換算機能)がついているものがありますが、より正確に測定するためには、温度換算機能を使用せずに恒温水槽などを使用し、サンプル・容器・電極・温度計を同時に同じ温度へ調節して測定する必要があります。サンプルをゆっくり撹拌すると温度が均一になります。恒温水槽をお持ちで無い場合、または恒温水槽の温度変動が許容範囲外である場合は、サンプル・容器・電極・温度計を同時に加熱または冷却した後に室温でゆっくり温度変化させて、所定の温度で測定してください。


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