国産初、半導体・液晶プロセス専用ガスモニターを開発

|   ニュースリリース

当社は、半導体・液晶の生産工程で発生する地球温暖化ガスを測る専用のガスモニター「FG-100シリーズ」を国内で初めて開発しました。業界最小のコンパクトサイズで、生産ラインの各チェックポイントに簡単に移動、設置ができます。次世代半導体プロセスと共に、今後ますます重要とされる半導体産業の「環境・健康・安全」分野への貢献につながる製品です。


<背景>
半導体や液晶の製造工程では、洗浄やエッチング用に環境および人体に有害な恐れのあるガスが使われています。*PFCをはじめとするガスが1997年のCOP3(地球温暖化防止京都会議)で、温暖化ガスとして削減対象になって以来、半導体産業における環境対策は重要課題のひとつになりました。同時に、作業環境を監視することは工場で働く従業員の健康と安全を守ることにもつながります。
*PFCガス=(飽和フッ化炭素及び化合物)
半導体・液晶製造工程で広く使用されており、CO2の百倍から千倍の温暖化効果がある。

<半導体・液晶プロセスのガス計測>
PFCガスを含む各種有害ガスを除去する装置を各メーカーでは設置されていますが、300mmの次世代半導体ラインへの切り替えや、液晶の生産ライン規模拡張の方向にある今、生産ライン上でこれらのガスをモニターする“現場測定”の需要増を予想しています。また、ガス計測の測定原理には様々ありますが、同分野において測定時間の速さや操作の簡便さから、*FTIR方式がこの業界でスタンダードになっています。
*FTIR方式=(フーリエ変換赤外分光法)
赤外分光分析の一つ。信号やデータを演算することで、応用範囲が広く様々な試料を高感度・短時間で測定が可能

<本製品について>
今回開発した製品は、現場での測定ニーズに合わせコンパクトサイズを実現した、半導体・液晶プロセス専用機です。測定原理にFTIR方式を採用し、さらにガス計測に特化したことで、測定が簡単で短時間と現場測定に最適な装置です。
環境計測分野の製品が7割を占める当社として、今回半導体・液晶プロセス専用ガスモニターを国産メーカーで唯一市場に投入します。

参考資料

<主な特徴>

  1. 業界最小のコンパクトサイズ(約2分の1)。現場での設置・移動が簡単。国産メーカーで、唯一のガス分析専用機。
  2. 測定対象のガス濃度に応じて、5種類の測定セルをラインナップガス濃度に応じた測定セル(試料ガスを入れる部分)の交換が簡単。
    高濃度から低濃度までの測定ポイントを最適な条件で分析。

<受注開始予定>
来年1月

<主な仕様>
測定原理:フーリエ変換赤外分光法
外形寸法:450(W)×400(D)×350(H)mm