半導体プロセスの管理傾向とEtherCAT

2018年7月17日

長井 健太郎(執筆) / カテゴリ:テクノロジー


【半導体プロセスの管理傾向とEtherCAT】

半導体製造装置及びそのコンポーネント機器の管理規格は,より厳しくなってきている。管理対象の機器は増え,また既存の管理対象機器については,管理パラメータが増加し,その規格は厳しさを増している。MFCは,製品デバイスの品質に影響し得る重要制御機器であるため,その管理規格は特に厳しい。従来はMFCの流量出力と供給圧力の管理のみであったが,近年は流量出力の元となるセンサ出力をはじめ,MFCの機能に関わるあらゆる信号の出力を求められる。これらの信号は時系列でモニタされ,機器の故障,異常を早期に検知することが目的で使用される。この時,管理コンポーネントの増加による接続機器数と,各機器との情報伝達量の増加により,通信サンプリング速度の低下が懸念される。この懸念を払拭するために導入されているのが,EtherCAT通信である。
EtherCATは,ドイツのベッコフオートメーション(Beckhoff Automation)によって開発された,イーサネット(Ethernet)と互換性のあるオープンなフィールドネットワークである。EtherCATは相互互換性を保つことを目的に,2003年に設立された「EtherCAT Technology Group(略称:ETG)」によって,機能要件や認証手順などが規定・管理されている。また半導体向けのEtherCATのプロファイルを規定するため,SEMIワーキンググループとして,電源,通信仕様の共通項目を規定するための取り組みも行っている。


【EtherCAT通信の特長】

EtherCAT通信の最大の特徴は,従来使われていたポーリングや,時分割,ブロードキャストとは異なる方法で,通信のリアルタイム性を実現していることである。マスターから出発するEtherCATパケットは,順番に全てのスレーブを通過していき,折り返して再びマスターへ返るように設計されている。
弊社のベストセラーモデルの SEC-500Xシリーズ、サーマル式マスフローモジュール SEC-Z700Sシリーズ、差圧式マスフローモジュール D500シリーズ へもEtherCAT通信を展開しており、今後さらに厳しくなっていく性能及び管理規格の要求に応え続けられる製品となっている。


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