ガス質量流量の校正でISO/IEC 17025の認定取得

2017年7月20日


株式会社堀場製作所(以下、堀場製作所)の子会社である株式会社堀場エステック(以下、堀場エステック)の京都福知山テクノロジーセンターにおいてガス質量流量の校正に関し、米国標準技術研究所の試験所認定プログラム よりISO/IEC 17025に基づく認定を取得いたしました。(認定番号: NVLAP Lab Code 600160-0)
京都福知山テクノロジーセンターにある自社開発の「秤量法測定システム」で認定校正を行った結果を社内の最上位のガス質量流量標準として新たに位置づけることで、堀場エステックの主力製品であるガス流量制御装置「マスフローコントローラー」の正確さをさらに向上させることができます。
このISO/IEC 17025認定校正された流量標準器を各工場に供給し、2018年度出荷分を目処に適応していきます。

認定取得のねらい

昨今、半導体製造装置においては、半導体デバイスの微細化、高集積化に伴い、用いられるガス、液体の供給量の高精度化、信頼性向上の要求がたかまりつつあります。供給量の高精度化のためには、マスフローコントローラーの世界トップシェア(市場シェア57%)の当社として、高性能化、再現性の向上は必要不可欠であり、同時に調整に用いられる高精度なデータの整備が重要となります。このような背景から、堀場エステックは、最上位のガス質量流量標準として「秤量法測定システム」を自社開発し、このたびISO/IEC 17025の認定を取得しました。今後も当社は、高度な流体計測技術を製品に反映させることにより、半導体業界の発展に貢献していきます。 

秤量法測定システムについて

ISO/IEC 17025認定前は、マスフローコントローラーを調整するための流量標準に関し、国家標準局である米国NIST、日本のNational Metrology Institute of Japan (NMIJ) に対してトレーサブルな他社の流量校正サービスを利用していました。ISO/IEC 17025認定取得に際して、自社開発した秤量法測定システムは、施設内の振動を受けにくいフロアーに電子天秤を設置し、単位時間の重さの変化を測定することにより、質量流量に換算します。この秤量法測定システムを社内最上位の流量標準として新たに位置づけます。

堀場エステック京都福知山テクノロジーセンターについて

京都本社、米国に次いで3番目の開発拠点として2013年12月に開設しました。主な業務はガスマスフローコントローラー及び液体マスフローコントローラーの流量トレーサビリティ体系の改良、流量の測定および、気化装置を用いた液体材料気化試験を行っています。各種法律を順守した最新の設備を整備し、あらゆる流体の高精度な試験を可能とした施設となります。

ISO/IEC 17025とは

「ISO/IEC 17025」は、ISO 9000(*)シリーズと同様の品質面における運営システムの要求事項の他、試験・校正実施に必要な技術管理 (校正者の技術的能力、試験設備、トレーサビリティ)の要求事項が加わった形となっています。そのため試験所認定審査では、品質システム審査に加え、試験に関連する校正者が十分な技術能力を備えているかを調査する技能試験も義務付けられています。
*ISO(国際標準化機構)による品質マネジメントシステムの規格群

認定範囲

秤量法測定システムを用いた校正、及び秤量法測定システムから連鎖的及び段階的に校正された標準器を用いた校正であり、窒素、アルゴン、酸素、4フッ化炭素、6フッ化硫黄、乾燥空気、二酸化炭素、二酸化窒素ほか不活性ガスの0.012498g/min~62.49 g/minの範囲 (0℃、1気圧下の窒素ガスでは10 mL/min~50 L/min)となります。
詳細は、認定機関NVLAPのWEBページ (https://www.nist.gov/nvlap) から認定された機関の登録簿 (Directory of Accredited Laboratories) でもご覧いただけます。

認定機関

米国標準技術研究所 (National Institute of Standards and Technology, NIST) の試験所認定プログラム (National Voluntary Laboratory Accreditation Program, NVLAP)
国際試験所認定協力機構 (International Laboratory Accreditation Cooperation, ILAC) の相互承認協定 (Mutual Recognition Arrangement, MRA) の相互承認署名機関
ILACのMRAの承認を受けている校正機関の校正結果は、相互承認署名機関(IAJapan, JABなど)の間で同等な校正証明書として取り扱われます。

認定日

NVLAP認定:2017年5月1日
ILAC MRA 承認:2017年6月19日