ぶんせきコラム

WEEE&RoHS対応のソリューション


欧州のWEEE&RoHS(*1)指令案の影響で、国内の電機メーカや部品メーカでは、製品中の有害物質を分析する動きが強まっています。このようなニーズにこたえる分析ソリューションとはどのようなものでしょうか。
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WEEE&RoHS指令案
WEEE指令は「使用済み電気・電子機器に関する指令」とも訳され、使用済みとなった機器の回収・リサイクルをメーカに義務づける、日本の「家電リサイクル法」に相当するものです。

RoHS指令は「有害物質の使用禁止指令」と訳され、同じく電気・電子機器の生産から処分までの過程において、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニール、ポリ臭化ディフェニールの6物質の使用を制限するものです。
WEEE&RoHSに対応する分析ソリューション
WEEE&RoHSを受けて、国内でも電機メーカや部品メーカで製品に含まれる特定有害物質の分析を行う動きが活発化してきています。

たとえば、電子部品のロット検査や受け入れ検査では、『蛍光X線分析装置』がもちいられます。これは測定室においたサンプルの含有元素を、X線によって高速・高精度・非破壊で分析する装置です。最近では、とくにWEEE&RoHSを対象として、カドミウムと鉛を専用に分析する装置も登場しました。

また、部品中に特定有害物質が見つかったときは、『X線分析顕微鏡』が活躍します。この装置では目に見える光学像とレントゲン写真と同じX線透過像、そして元素の分布像が観察でき、有害物質の原因特定に役だちます。

さらに微量定量分析が必要なら『ICP発光分析装置』をつかいます。この装置によって、有害物質の濃度をサブppb〜%の広範囲で分析することができ、証明用データとしても利用可能です。

*1
WEEE:
Waste Electrical and Electronic Equipment
RoHS:
Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment