[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

大型の血液分析装置でA&T社と販売提携締結

2000年8月31日


当社は、当社販売の血液分析装置の大型機種の販売で、(株)エイアンドティ(本社・東京,社長・松崎駿二氏、以下A&T社)と提携します。契約締結は9月1日付けです。大規模医療施設を主な対象に情報処理システムを主力とする同社との提携により、従来から小型・中型機種で注力してきた個人医院や中小規模病院に併せて、大規模病院や検査センターへの販売体制が整備でき、血液分析市場全てにわたっての販売ルートが確立したことになります。一方のA&T社としては、血液学的分析項目を取り入れたシステムの提供が可能となります。このように、今回の提携は、両者の持つリソースの相互補完により、互いにシェアアップを図ることを狙いとします。


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〈提携の内容〉
当社が持つ血液分析装置の大型機種(ABX社製:ペントラ120)を、A&T社の検体検査自動化システムの中の、血液的検査の部分に組み込み、同社が販売する、というものです。なお、医院や中小規模病院への小型機種の販売は、従来通りフクダ電子販売(株)および当社直接販売を継続します。


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〈市場背景と当社の狙い〉
検査センターを含む大規模医療施設市場では、その省力化、スピードアップのため、血液学的検査だけでなく生化学検査、免疫学的検査や尿など一般検査の所謂検体検査の自動化が進んでおり、且つ、分析装置を販売するにしても、患者データ管理のための情報処理システムとの接続や、検体の前処理・分注管理システムまでの対応など、検査室全体のシステム化対応が必須となっています。今回の提携で、A&T社製の情報処理システムおよび、検体管理自動化システムとのドッキングが図れることにより、大規模医療施設市場への本格参入ならびに、拡販が一気に拡大できるものと期待しています。


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〈A&T社側の狙い〉
今まで手薄だった血液学的検査装置販売を手がけることで、同社が展開している情報処理システムと検体管理システムへの組み込みにより、検体採取から患者への結果の提供までの、トータルな検体検査自動化システムを顧客に提供でき、ますます市場での要求が高まる、多岐にわたる検査項目のトータル情報処理システムの提供が可能となります。






参考資料

〈ペントラ120形概要〉
血液学的検査装置としては、当社グループの最高級機種(大型機種に分類)。
大型機種にカテコライズされる性能・能力をもちながら、中型機種並のコンパクトなボディで設置スペースが他社よりも小さいことが最大の特長。中規模の血液検査室の単独
メインシステムとしても最適な仕様となっている。

検査項目:全38項目 血球計数(CBC)+白血球5分類(5DIFF)+網状赤血球(RETIC)
処理速度:最大120検体/時
外形寸法:117(W)×55(D)×74(H)cm(本体)




〈A&T株式会社 概要〉
臨床検査試薬、分析装置、コンピューターシステム、検体搬送システムの開発・製造・販売・保守を総合的に行う。最近では、情報処理および検体管理技術の発達に伴い、高度化するシステムへの対応策として、国内各社との事業提携やグローバルな展開を一層進めている。徳山曹逹と業務提携しており、同社が筆頭株主。

設 立:1994年(前身の(株)アナリティカルインスツルメントは1978年設立)

資本金3.8億円

売上高:65億円(1999年実績)

社員数:313名