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微量の血液で糖尿病や感染症のスクリーニングに役立つ「Yumizen M100 Banalyst」を新発売

2019年5月31日


当社は、一般内科や小児科などで活用できる「Yumizen M100 Banalyst」を、2019年5月23日から販売開始いたしました。本製品は、微量の血液で糖尿病や感染症のスクリーニングに役立つヘモグロビンA1c※1やCRP※2、高感度CRP※3などの項目を院内で即時検査できる製品です。
2018年12月にローム株式会社(以下、ローム社)より承継したμTAS※4(マイクロタス)技術を応用した微量血液検査システムの第一弾製品となります。
今後も当社は、このμTAS技術を活かした新製品の開発を行うことでYumizenシリーズのラインアップを拡充していきます。


開発の背景

当社は、以前より開業医市場向けに、血液の成分を測定する血球計数や炎症の指標となるCRP濃度、血糖値やヘモグロビンA1cなど糖尿病に関連する検査項目において、即時に検査を行い、その場で検査結果を提供する血液検査機器を展開してきました。開業医にかかる糖尿病患者数の増加や患者層の高齢化、医療法改正などの市況変化により、高精度な微量血液検査システムのニーズは年々高まっていることから、さらに小型で導入しやすい製品ラインアップを追加することで、お客様へ様々な提案が可能になりました。


特長

「Yumizen M100 Banalyst」は、ローム社のμTAS技術から生まれた、液状試薬が入った使い捨てのプラスチック製チップを使用し、微量な全血を遠心力で血球分離したのち、試薬反応から光学測定までを行います。1枚のチップで検査室と同様の検査を行えるため、被検者の傍らで医療従事者が行う検査(POCT=Point of Care Testing)ではトップクラスの測定精度を持つ製品です。
また、必要血液量はわずか一滴(4μL)であることから小児科や新生児集中治療室でも使用可能です。


Yumizen M100 Banalyst


試薬チップ


概要

名称

Yumizen M100 Banalyst

測定項目

ヘモグロビンA1c/ CRP/高感度CRP/シスタチンC※5

販売開始日

2019年5月23日

サイズ

240(W)×395(D)×202(H) mm


参考

この度、「Yumizen M100 Banalyst」を製品化し、仙台で開催された第62回日本糖尿病学会学術集会(5月23〜25日)で発表いたしました。併設の展示会では来場した医療従事者に紹介し、技術にもとづく微量高精度測定に共感され、多くの注目が集まりました。また本学会において、学術的にも糖尿病と感染症の密接な関連性が示され、また第6番目の合併症ともいわれる歯周病においても高感度CRPに代表される炎症マーカーを用いた治療方針が報告されました。


用語解説

※1 ヘモグロビンA1c(HbA1c):
HbA1cは、ヘモグロビンに血液中のグルコースが結合したもので、過去1〜2ヶ月間の平均的な血糖値を表わす。医学的な臨床研究のデータが豊富であり、糖尿病の検査において診断の指標として一般化している。特に、2010年に施行された新しい糖尿病診断基準では判断基準値に加えられ、血糖値とともに同日検査が推奨されたことから、急速に普及し活用されている。

※2 CRP(C-Reactive Protein/C反応性たんぱく):
体内に急性の炎症や組織の損傷があるときに、血清中に増えるたんぱく質の一種で代表的な炎症マーカー。組織や細胞の炎症を早く鋭敏に反応し、その度合いを知ることができる。また、病態の改善の際には速やかに減少するので、病態の診断、予後の診断、治療効果の観察に役立つ。

※3 高感度CRP:
高感度CRP検査は、通常のCRP検査の100倍以上の感度があり、通常検出できない微量なCRPを測定することができる。最近、動脈硬化に慢性炎症が関係していることが分かり、心筋梗塞など心疾患のリスク予測に微小な炎症を捉えるマーカーとして注目される。心疾患以外にも新生児感染症のモニターにも利用されている。

※4 μTAS: Micro Total Analysis Systemの略。数mmから数cm角のチップ上に、流体デバイスを集積することによって、化学反応や生化学分析など一連の化学操作を、短時間で効率的に行うシステム。

※5 シスタチン C:
主に腎機能検査のマーカーとして使用される血清タンパク質のひとつ。