[エネルギー/蓄電] リチウムイオン二次電池

携帯電子機器やパソコンなどの普及にともない定着してきたリチウムイオン二次電池。そのハイパワー・長寿命・安全な機能から、市場は一層拡大し、今後は大容量化とともに、電気自動車のバッテリーや、太陽電池や風力発電など、各種発電システムの蓄電池ニーズなど、多様な市場の可能性を秘めています。
HORIBAでは、このリチウムイオン二次電池の材料の研究開発から、生産管理にいたるまで、さまざまな分析機器で対応。高精度で独自の便利さを追求した分析技術を提案しています。


電極材料中の酸素をppmレベルで測定。

酸素・窒素・水素分析装置
EMGA-930

不活性ガス加熱・融解により試料中の酸素・窒素・水素濃度を測定する装置です。
高精度・高再現性精度でスピーディーな元素分析を実現しています。
短時間測定の実現により作業効率向上にも寄与します。
リチウムイオン二次電池の安全性確保には、電極材の高温状況下での酸素放出特性を把握することが重要ですが、EMGA-930を使えば、昇温過程における酸素放出量の測定が可能です。


正極・負極材料の受け入れ検査や品質管理に。

レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置
Partica LA-950V2

LA-950V2は、独自の光学系により10nm〜3000μmという世界初のスーパーワイドレンジを実現。様々な業種の正確な粒子径コントロールを可能にしました。
ナノオーダの超微小領域から、個々を目視できる「粒」に至るまでがこの一台で測定できます。研究段階での複雑な測定ニーズ、そしてルーチン化された品質管理の幅広い用途を考慮し、使いやすく、正確な測定を実現します。

※2011年8月時点

■リチウムイオン二次電池
 正極・負極材料の粒子の管理に。

●製品受け入れ検査
●品質検査
●研究開発

■正極材料の粒子径分布測定事例

粉砕方法の違いによる粒子径分布状態の評価を行いました。

粉砕に使用するボールミル径によって無水NMPに分散させたときの粒子の状態が異なることが分かりました。


X線ビームを収束する独自の技術で、高精度に「見たまま」の観察と元素分析作業を融合。観察しながら特定箇所の元素組成分析やX線透過画像、深さ方向の分析などが可能で、各種の内部構造の評価に応用できる分析装置です。

■セパレータ上の金属異物分析例

二次電池のセパレータ上に導電性異物があると、短絡して不具合を引き起こすことから、二次電池の品質管理において、導電性異物の検出と異物組成の解析が求められています。X線分析顕微鏡 XGT-7200Vを使えば、広いエリアを100μmで短時間に元素マッピングし、異物候補を検出し、100μmまたは10μmの微小プロープで微小異物の分布状況の確認から異物の元素解析まで一台で連続して行えます。


電子顕微鏡との連動で微小領域の元素分析を行う。

エネルギー分散型X線分析装置は、電極材料の元素組成分析や元素マッピング分析を行う装置です。また、電極材料中の金属粉のセルへの混入防止など、微細領域での粒子解析に、EMAXEvolutionなら、自動で粒子を抽出して元素分析。画期的な自動化を図れます。

■リチウムイオン二次電池での応用例

●正極・負極の元素組成分析
●正極・負極の元素のマッピング分析
●電極材料中・製造工程内異物の組成分析
●電池セル製造工程の金属粉の混入解析
●自動粒子分析による異物・材料介在物検出

■リチウムイオン二次電池 正極の元素マッピング

充放電サイクル後のリチウムイオン二次電池を放電後、分解・洗浄して表面の元素マッピングを行いました。


顕微鏡による観察と同時に組成分析を実行。

XploRAは、顕微鏡による観察領域のスペクトル情報を取得できる分析装置。結晶構造の解析など、素材分析に効果的です。ラマン顕微鏡XploRAは顕微鏡での観察に最適化した光学設計のラマン分析装置です。

■リチウムイオン二次電池での応用例

●炭素材料の構造解析
●正極・負極活物質・導電材料の構造解析
●ポリエチレンオキシドなどの高分子電解質の測定
●黒鉛化度の評価
●結晶構造の変化
●セパレータ上の異物測定

■リチウムイオン二次電池正極のラマンイメージ

充放電サイクル後のリチウムイオン二次電池を放電、分解・洗浄して表面のラマンマッピング測定を行いました。

マッピングエリア中からは、上記の3種類のスペクトルが得られました。
ラマン分光では、充放電を繰り返すと、コバルト酸Li表面より酸化コバルトへ変質していく様子を観察することが出来ます。


高速で試料の深さ方向の元素分析が可能。

GDS(GD-OES)分析装置は、迅速かつ簡単な表面分析装置・深さ方向元素分析装置として、めっき・熱処理・表面処理・コーティングなどの研究開発や製膜評価において、幅広く活用されています。高周波方式グロー放電を採用しているため、非導電性試料でも表面分析が可能です。

■得られる情報

試料の深さ方向における元素の定性・定量分析(Depth Profile Analysis)
●測定できる元素 → H〜U
●感度(検出下限)→ 数10 ppm〜(元素・試料による)
●深さ方向分解能 → 数nm〜(試料形状による)

■リチウムイオン二次電池での応用例

●電極の深さ方向元素分析
 正極・負極の充放電後のLi深さ方向分析。
●電極表面皮膜の評価
 SEIなど表面析出物の解析やμmオーダーの深さ方向分析。
●集電体の表面分析(深さ方向元素分析)
 CuやAlの最表面における表面処理状態をnmレベルで分析・解析。

■リチウムイオン二次電池正極最表面の深さ方向分析

充放電サイクル後のリチウムイオン二次電池を放電後、分解・洗浄して深さ方向の元素分析を行いました。

リチウムイオン二次電池の正極材料では導電性を高めるためのコーティング処理を施すことがあります。本測定により、正極材料であるLiCoO2粒子の表面にAlを含む材料のコーティング層の存在が示唆されました。