車載型排ガス計測システム OBS-2200

概要

[EuroⅥ 対応]


従来、排ガスはシャシダイナモ上の車両で、路上走行を想定して測定してきました。しかし地球環境問題の観点から、想定上の測定ではわからない、渋滞のような交通状況や、天候などの車両走行条件による実路走行での排ガス計測のニーズが年々高まってきています。OBS-2200は、従来の分析計の小型化、省力化を図り、対振動性にも優れた機構を開発、車両に搭載可能とした、排ガス測定システムです。路上走行中の車両のCO、CO2、THC、NOx、およびA/Fを連続測定し、位置情報や、温度・湿度・大気圧など環境条件と関連づけて、実路走行での貴重なデータを取得可能です。排ガス測定の一歩先へ。排ガス計測トップシェアのHORIBAが提案します。

特長

  • 走行状態を知る基礎データと、排出ガス質量をリアルタイムに取得。
    CO、CO2、THC、NOxを連続測定し、排ガス流量計の測定値から、走行距離あたりの排ガス質量と燃費を算出。従来まで本格的な実験施設でなければ計測が難しかった排ガス質量が車両上でリアルタイムに分かるのは、OBS-2200の大きな特徴。またGPSによる位置情報、各種センサによる温度・湿度・大気圧を同時に取り込み、排ガスデータを走行状態と関連づけて見ることができます。
  • 排ガス計測を身近な分野に近づける。応用範囲と用途例。
    車載型排ガス計測システムOBS-2200は、従来の専門的な排ガス分析を、渋滞場所や交差点周辺の汚染解析など、身近で実用的な領域に広げます。また、道路インフラ事業を見据えた排ガスの実態走行調査や、自動車・触媒の新技術開発の分野でも役立つ、大きな可能性を秘めています。
  • より一層のコンパクト化(従来製品比60%)を実現。
    分析装置をワンユニット化し、従来機種に比べ、ユニット全体の省スペース化(従来製品比60%)を実現しました。搭載スペースの小さい車種にも対応可能です。
    また、装置間の配管、配線数を減らし、インスタレーションを含めた操作性を向上しています。
  • 大型建機など多様な車種に対応可能。
    コンパクト設計で、約0.8m四方のスペースがあれば塔載でき、幅広いエンジン分野での応用が可能です。
    従来シャシダイナモ上では計測困難であった大型建設機械などの排ガス計測も容易。さまざまな用途の排ガス計測の展開が考えられます。
    • ガソリン、ディーゼル車
    • ハイブリッド車、LPG・天然ガス(CNG)など代替燃料車
    • 大型トラック、クレーン車やブルドーザなど建設重機
  • 外部電源も不要で、取り扱いも簡単。
    装置電源に直流電源を採用することによって、バッテリでの動作が可能。外部電源も不要で、さまざまな車両への搭載が可能です

用途

  • 道路交通システム・道路インフラ事業の基礎調査
  • 交通状況・環境要因(天候、温度など)による排ガス排出調査
  • 渋滞箇所・交差点周辺など局地汚染の解析
  • アイドリングストップ運動の評価
  • 自動車および触媒の研究開発
  • 使用過程車からの排ガス経年変化調査

新しい試験法に対応

米国環境保護庁(EPA)と、車載型排ガス計測システムのライセンス契約を締結
世界の排ガス規制当局として最も権威ある機関の一つ、米国環境保護庁(EPA)とライセンス契約を締結。
大型ディーゼルの車載による実走行排ガス計測にOBS-2200が活用されることが見込まれています。また、欧州や日本でも同様の規制に向けた動きが始まっています。

新しい試験法に対応
HDD(大型ディーゼル)の使用過程車に対してOBSを用いた新しい試験方法を検討するPEMS Project。HORIBAのOBSは、ヨーロッパにおけるこのPEMS Projectのもとでも評価試験を行っています。
*1 PEMS:Portable Emission Measurement System

アメリカ、ヨーロッパともに採用が検討されている試験方法のNTE Calculation。CFR Part 86に準拠しています(2005年~)。*2 NTE:Not To Exceed

システム構成・搭載例

システム構成機器

車載型排ガス計測システム

コントロールPC

車載型排ガス計測システム

コントロールPC

アタッチメント

標準付属センサ類

アタッチメント

標準付属センサ類

GPS受信器

バッテリ

GPS受信器

バッテリ

システム搭載例
分析装置をワンユニット化し、従来機種に比べ、ユニット全体の省スペース化(従来製品比60%)を実現しました。システム搭載例

 

 

  

 

データ収集画面

NTE試験画面
NTE試験に準じたシーケンス画面。瞬時、積算、ピーク排出量などの確認が可能です。
NTE試験画面

計測結果表示画面
CO・CO2・THC・NOx排出量と燃料消費量の記録データ(瞬時値および積算値)を表示します。
計測結果表示画面

各種性能確認画面
NOxコンバータ効率確認、検量線、分析計干渉影響、リークチェック、遅れ時間測定ができます。
各種性能確認画面

システムチェック画面
現状のシステム状態をグラフで可視的に確認可能です。
システムチェック画面

OBS-2200

測定項目および入力項目

CO・CO2

HNDIR(wet測定)

THC

HFID(wet測定)

NOx

HCLD(wet測定)

排ガス流量

Pitot 管式流量計

基本項目入力*1

センサ類標準付属

汎用入力*2

最大16ch(オプション)

OBDデータ*3

最大16ch(オプション)

アプリケーション

ディーゼル車

ガソリン車・LPG車・CNG車

CFR l065 subpart J準拠

*1 標準センサ類による測定項目:排ガス温度、排ガス圧力、大気温度、大気圧、大気湿度、GPS位置情報・車速
*2 汎用入力(オプション):アナログ電圧(0-1V/0-5V/0-10V/±10V)、アナログ電流(0-20mA/4-20mA)、熱電対(J/K)、白金測温抵抗体、周波数(TTLレベル、10Hz-100kHz)
*3 OBDデータ(オプション):OBD通信ユニットにて、J1939、J1708/J1587またはISO-15765-4のプロトコルに準拠したデータを取り込むことができます。


製造会社: HORIBA

仕様

モデル名

OBS-2200

アプリケーション

路上走行中の自動車排ガス測定、NTEテスト

適合車種

ディーゼル車(HDD、LDD )、ガソリン車、LPG 車、CNG車

システム構成

標準ユニット:
●OBS-2200本体(分析計、センサ類含む)
●コントロールPC(データ保存・解析ソフトウエア付属)
●バッテリ、およびバッテリ充電器
●アタッチメント(Pitot管含む)
オプションユニット・ソフト:
●OBD 通信ユニット●汎用入力ユニット(EIU)●電源コントロールユニット(PCU)●電源供給ユニット(PSU)●干渉チェッカ(QCU)

測定項目および
入力項目

ガス分析計・流量計:
●CO・CO2(NDIR)●THC(FID)●NOx(CLD)●排ガス流量(Pitot管式流量計)
標準付属センサ類入力:
●排ガス温度●排ガス圧力●大気温度●大気圧力●大気湿度
●GPS位置情報(緯度、経度、高度、車速)●バッテリ電圧
オプション入力:
●OBDデータ(最大16チャンネル)●汎用入力(最大16チャンネル)

バッテリ仕様

●タイプ:24 V密閉型、深放電タイプ鉛蓄電池(12 V×2、直列に接続)
●バッテリ容量: 100 Ah(5時間率)、65 Ah(1時間率)
●質量:約64 kg(約32 kg×2)
●連続使用時間:充電完の状態から約4 時間(バッテリ状態による)

使用環境・温度

●温度:0℃〜40℃●湿度:相対湿度80%以下●高度:0 m〜1500 m

ユーティリティガス

●40%H2/Heガス(スタンバイ時 約0.15 L/min)
●精製空気(スタンバイ時 約0.15 L/min、ゼロ時 約3.0 L/min)
●CO+CO2+C3H8+NO/N2 混合ガス(スパン時 約3.0 L/min)

サンプルガス

●サ ンプルガス流量:約2.5L/min.●サンプル入口圧:-5〜+5 kPa

外形寸法

●約350(W)×500(D)×330(H)mm
●コントロールPC:約290(W)×255(D)×47(H)mm
●EIU:約350(W)×240(D)×150(H)mm
●PCU:約350(W)×240(D)×150(H)mm
●PSU:約350(W)×300(D)×120(H)mm
●QCU:約350(W)×345(D)×250(H)mm

質量

●本体:約29 kg
●EIU:約4 kg
●PCU:約6 kg
●PSU:約7.0 kg
●QCU:約17 kg(バブラ内の水の重量を除く)

オプション仕様

OBD通信
ユニット

対応通信規格:J1939、J1708/J1587、ISO15765-4

汎用入力
ユニット
(EIU)

コントロールPCに汎用入力(最大16チャンネル)を取り込むためのユニット、入力モジュール(標準・オプション)の組み合わせで入力のタイプを選択

電源コントロール
ユニット
(PCU)

使用電力の一部(10 Aまで)を車両のバッテリから供給するユニット。

電源供給
ユニット
(PSU)

交流電源(AC100〜240 V)接続用の電源変換ユニット

干渉チェッカ
(QCU)

H2O干渉チェック、H2Oクエンチングチェック用の水蒸気添加ユニット

分析計・センサの仕様

CO分析計

CO2分析計

THC分析計

NOx分析計

測定
原理

非分散赤外吸収(NDIR)法

水素炎イオン化(FID)法

化学発光(CLD)法

測定
成分・
レンジ

CO:0‐0.5〜0‐10 vol%

CO2:0‐5〜0‐20 vol%

THC:0‐100〜0‐10000 ppmC

NOx:0‐100〜0‐3000 ppm

直線性

以下を満たすこと
|Xm(a1-1)+a0|≦ フルスケールの0.5%: 0.99 ≦ a1 ≦ 1.01
SEE(標準推定誤差)≦フルスケールの1.0%: r2(決定係数)≧0.998

精度

フルスケールの±0.3%以内もしくは読み値の2.0%以内

ノイズ*1

ゼロ・スパン:フルスケールの0.4 %以下

再現性*2

ゼロ・スパン:フルスケールの±1.0%以内

Pitot 管式流量計

用途

排ガス流量の計測

構成

Pitot管はアタッチメントと一体型

測定
レンジ

アタッチメントの配管径および流量の測定レンジは以下のとおり
●タイプA:φ32.0/φ29.0 mm(0〜2.0 m3/min)
●タイプB:φ42.7/φ39.7 mm(0〜4.5 m3/min)
●タイプC:φ60.5/φ56.5 mm(0〜10 m3/min)
●タイプD:φ76.3/φ72.3 mm(0〜15 m3/min)
●タイプE:φ89.1/φ87.1 mm(0〜20 m3/min)
●タイプF:φ101.6/φ99.6 mm(0〜30 m3/min)
●タイプG:φ127.0/φ125.0 mm(0〜 45 m3/min)
●タイプH:φ152.4/φ150.4 mm(0〜 65 m3/min)

出荷時の
校正*3

定常流(293.15 K、101.3 kPa )における流量換算係数(K)をSAO(Smooth Approach Orifice)にて校正、係数Kは試験成績書に記載

流量精度*4

フルスケールの±1.5 % 以内、または読み値の± 2.5 %以内(大きい方)(フルスケールの20%の流量にて)

ノイズ*4

フルスケールの±2.0 %以内(フルスケールの20%の流量にて)

再現性*4

読み値の±2.0 %以内(フルスケールの20%の流量にて)

※ここに記載のない項目の性能については、保証の対象外となります。
*1 ノイズは、濃度指示値の平均値の標準偏差の二乗平均平方根の2倍(2・rmsσ)で表しています。
*2 再現性は、濃度指示値の平均値の標準偏差の2.5倍(2.5σ)で表しています。
*3 タイプG・タイプHの出荷時の校正は、約30m3/minにて実施し、0〜30m3/minの範囲で検査するものとします。
*4 直線性、精度、ノイズ、再現性の試験方法はCFR1065.602に準じます。

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