FT-IR / フーリエ変換赤外分光光度計 FT-700シリーズ

概要

コンピュータによるフーリエ関数演算を利用した分光法を採用。高感度な赤外スペクトル測定により、測定試料 (有機物) の成分 (官能基) 分析を行なう最新鋭の赤外分光光度計です。分析作業の効率化のための様々なアプリケーションソフトウエアを搭載。高精度測定がフリーメンテナンスで手軽に行えます。電気・電子分野や高分子・石油化学などにおける微細・微量試料分析に威力を発揮します。

特長

  • 干渉計の密閉度を大幅にアップ。湿度対策用メンテナンスは不要。
  • マルチCPUの搭載でデータの完全平行処理が可能。
  • 長寿命・高輝度光源の採用で高S/N比を実現。
  • サンプルシャトル機構(オプション)の採用で、バックグラウンドとサンプルを簡単同時測定。
  • 多彩な自動データ処理機能。
  • バリデーションソフトの採用で、装置管理の作業効率を大幅に改善。
  • 使用状況に適した使いやすいアプリケーションソフトウエアの搭載で分析作業を効率化。

測定画面

コンビナトリアルケミストリーにおける確認試験
コンビナトリアルケミストリーにおける確認試験

潤滑油の添加物
潤滑油の添加物

髪の毛のスペクトル
髪の毛のスペクトル

サンプルケース


特長1 とにかく測定が簡単。
試料をそのままセットしてカチッとなるまで締め付ければOK。
特長2 再現性が良い。
(KBr錠剤のようなテクニックはいりません。通常のATRとは違い、面積は小さいため試料と結晶は簡単に密着します。)
特長3 微量測定にも対応。
特長4 液体もOK。

薬品会社Aさんの場合
私は研究所で働いています。通常は、KBr錠剤法を、微量なものや異物の分析には赤外顕微鏡を利用しています。
この堀場製作所のダイアモンドATR付きFT-700を最初みて、これは便利だなと思いました。とにかく測定が簡単で、失敗がありません。新人に初めて KBr錠剤法を教えても、すりつぶし方が不十分だったり、やたら長時間すりつぶしてKBrが水分を吸いすぎたりして上手く測定できませんでしたが、これならその日から安心して分析をまかせられます。

今までは、微量なサンプルや異物の分析には赤外顕微鏡を使っていました。でもダイアモンドATR付きFT-700を使ってからは、薬品結晶一粒で測定できますし、綿埃(わたぼこり)のような異物や、100μm程度の異物なら、赤外顕微鏡は使いません。堀場製作所のFREEXACTは差スペクトルが自動でできるので異物とその異物周辺材料とのスペクトル分離も簡単なので大変重宝しています。

ダイアモンドATRの特長

いままでの各種分析法とダイアモンドATR付きFT-700 との比較
試料により各種分析手法の選択が必要でした。
もっとも一般的なKBr錠剤法/ヌジョール法
オイルを測定するときは液膜(ニート)法
熱可塑性の樹脂の測定はフィルム法
ゴムなどのシート表面の測定はATR法
IRは水分を含む液体は苦手。牛乳などの成分定量(品質管理)管理にはATR法。
コピートナー表面の測定は拡散反射法
白い錠剤に黒い異物が(赤外顕微鏡分析)

KBr錠剤法は万能? ヌジョール法が必要だった理由
KBr錠剤法はさまざま試料に適用できるすばらしい分析法です。まず、試料薬剤をKBr(臭化カリウム)結晶と乳鉢の中ですりつぶします。カラーと呼ばれる型に入れ、場合によっては真空に引きながらプレスして透明な錠剤に成型して測定します。しかし、次のようなサンプルの場合は、ヌジョール法を使用します。

・硫酸銅のようにKBrと反応し、臭素が発生する薬剤
・白糖のように吸湿性があるものは、乳鉢で粉砕している間に大気の水分を吸収し、水酸基などと水和してピークがなまるなど著しくスペクトルが変化します。
・酢酸ナトリウムのようなカルボン酸塩もKBrとの相互作用によりスペクトルが著しく変化します。

ヌジョール法では、KBrの代わりに流動パラフィン(ヌジョール)を用いて乳鉢ですりつぶします。オイル状になったものをKBrやNaClなどの赤外結晶の窓板に挟み測定します。

ダイアモンドATR付きFT-700なら耐薬品性の高いダイヤモンド製のATRを使用しているので、希釈のためのKBrやヌジョールを必要とせず、あらゆる薬剤を安心して測定できます。

オイルを測定するときは液膜(ニート)法?
オイルを測定するときは穴無しの窓板(KBrやNaCl)の間にはさんで液膜にして測定するのが簡単です。(窓板は組立液体セルのホルダにセットします。)でも、水分を含むオイルを測定すると窓の真ん中が溶けて窪みますので、ときどき軽く研磨して平面を保って下さい。少しのくぼみなら、アルコールをたらしたすりガラス上で円を描くようにこすれば平面になります。

ダイアモンドATR付きFT-700なら、直径3mmの結晶表面に塗るだけで簡単に測定できます。耐薬品性の高いダイヤモンド製のATRを使用しているので、洗浄は適当な溶剤で拭くだけでOKです。

熱可塑性の樹脂はフィルム法?
熱可塑性のポリスチレンのような樹脂はビーズ状に加工されていて、赤外分析の場合は一般的にホットプレスでフィルム化して測定されています。先に説明しましたKBr錠剤法では、樹脂はなかなかKBrと均一に混じり合わないためシャープなピークが得られません。いったん溶剤に溶かしてガラス板上でフィルム化するキャスト法も用いられています。

ダイアモンドATR付きFT-700では固いダイヤモンド製のATRを使用していますので、ビーズでもそのままプレスしてください。スペクトルが簡単に測定できます。

FT-IRによる臭素系難燃剤の判別

FT-IRの全反射吸収法(ATR法)を用いることで、プラスチック中臭素系難燃剤(PBDE)を迅速に測定し、有無を自動判別することができます。

FT-IRによる臭素系難燃剤
(PBDE:ポリ臭化ジフェニルエーテル)の定量

ポリスチレン用PBDE検量線
ポリスチレン用PBDE検量線
ポリスチレン用PBDE検量線
断面図

バリデーションソフト バージョンアップのお知らせ

対応機種
FT-710(オプション)、FT-720、730、FT-210W(オプション)

このたび、上記装置のバリデーションソフトのバージョンアップ版を製作いたしました。2002年12月27日告示、2003年1月1日施行の第十四改正日本薬局方第一追補の規格(*1)に対応したものです。

既にバリデーションソフトをお使いのお客様に対するバージョンアップディスクの価格は、¥21,000です。
弊社営業担当者または、堀場テクノサービス担当者にご用命いただければ、バージョンアップディスクを送付しますので、お客様にてインストールしていただくようお願いいたします。なお、インストールのために技師派遣を希望された場合には別途技師派遣費用が必要です。

お問い合わせ:堀場テクノサービス
(フーリエ変換赤外分光光度計バリデーションソフト バージョンアップの件とご指定ください)

*1:赤外分光光度計の分解能確認項目の内、2851cm-1付近の極大が2850cm-1付近の極大に変更されました。また、波数精度試験に使用する波数の設定位置が変更になり、規格が許容範囲として明確になりました。

希望販売価格

・FT-710 ¥2,400,000~ (税込¥2,520,000~)
・FT-720 ¥2,800,000~ (税込¥2,940,000~)
・FT-730 ¥3,500,000~ (税込¥3,675,000~)


製造会社: HORIBA

仕様

測定原理

フーリエ変換赤外分光法

測定波数範囲/分解能

FT-730:7700〜350cm-1/0.5、1、2、4、8、16cm-1
FT-720:7700〜400cm-1/1、2、4、8、16cm-1
FT-710:5000〜400cm-1/2、4、8、16cm-1

干渉計

マイケルソン型干渉計

測定モード

バックグラウンド測定、サンプル測定、テスト測定(リアルタイムスペクトル表示)

外形寸法図・他(単位:mm)

FT-700 series Dimensional outline

お問い合わせ

価格は仕様により異なりますので、別途お見積もりいたします。「見積・資料・お問い合わせ」よりお申し込みください。尚、製品によりましては代理店をご紹介させていただくことがございます。

カスタマーサポートセンターでは、お電話でも製品の技術的なご質問や仕様のご相談を承ります。

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