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高誘電率材料の気化供給装置を開発

2010年4月20日


高誘電率材料の気化供給装置を開発
微細化する次世代LSIに対応
JST事業 同志社大と共同開発

当社は同志社大学 千田二郎教授と共同で、次世代LSIに必要とされる高誘電率材料を安定して供給できる「減圧沸騰噴霧により気化供給装置」の開発に成功しました。この技術は、大学・公的研究機関等で生まれた優れた研究成果の実用化を支援するJST(独立行政法人科学技術振興機構)のプロジェクト「独創的シーズ展開事業 委託開発」にて開発しました。
次世代のLSIに使用される高誘電率材料(high-k材料)の原料の多くが常温では液体であり、LSIの生産を行う成膜装置へ気化(ガス化)した状態で供給することが必要です。
現在は「加熱気化」方式を用いた気化器などが使用されていますが、高誘電率材料の原料の多くは蒸気圧が低く、気化させる際の加熱温度が高くなります。そのため、原料自体の熱分解や気化した原料の結合・凝縮により生成物が発生し配管が詰まるなどの課題があり、安定した供給が困難でした。新しく開発に成功した「減圧沸騰噴霧」方式は、蒸気圧の高い有機溶剤と低い出発原料を混合することで原料の蒸気圧を上げ、加圧した液体を減圧状態のチャンバー内へ直接噴射し噴霧・気化させる方式です。加熱部が無く従来の加熱気化では困難な蒸気圧が低い液体材料の安定気化が可能です。
なお、開発成功の現時点では製品化へ向けた具体的計画は未定ですが、国内の半導体製造装置メーカーでの評価を行い、本格的な事業化を模索していく方針です。

ご参考

JST(独立行政法人科学技術振興機構) プレスリリリース