回折格子(グレーティング)の第1号は,アメリカの天文学者David Rittenhouse が1786年に製作したものとされている。その後も,科学的研究に用いる質の高いグレーティングを製造すべく,さまざまな試みがなされた。19世紀末になってようやく,ジョンズ・ホプキンズ大学のHenry Rowland 教授が,精巧な刻線機械を使って回折格子(グレーティング)を製作し始め,こうして生まれたルールドグレーティングは,分光学の分野に衝撃を与えた。

回折格子(グレーティング)の刻線に求められる高い仕様を満たすには,高度のテクノロジーが必要となるため,その製造が可能なメーカは世界中に数社しかない。JYの刻線機械は,現在良好に稼動している,世界でわずか20台の刻線機械の中に入っている。

回折格子(グレーティング)は,理論上は,多数の細長いスリットを同一平面に平行に等間隔で並べたもの,ということになっている。しかし実際は,これらのスリットの代わりに,平行に刻まれた溝が用いられる。