ホログラフィの原理は,1948年にD. Gabor によって初めて発見された。この偉業が認められて,Gaborは,1971年にノーベル物理学賞を受賞した。
ホログラフィの急速な発展は,可干渉光源としてレーザを利用できるようになった60年代初期に始まった。現在コレージュ・ド・フランスで天文学教授を務めているDr.A.LaBeyrieの独創的な研究に基づき,Dr.G.PieuchardとDr.J.Flamandが率いるJYのグレーティングチームは,1967年に初めて実用的なホログラフィックグレーティングの製作に成功した。更にJYは,ホログラフィを利用した収差補正型のグレーティングを世界に先駆けて開発し,その後も徹底的な研究・開発を続け,多数の国際特許を取得した。

現在JYは,多種多様なルールドグレーティングに加えて,高品質のホログラフィックグレーティングも提供する,世界に数社しかない企業の一つとなっている。
図1は,ホログラフィックグレーティングの製造原理を示したものである。

図1 ホログラフィック記録

オプティカルフラットガラス(平面度λ/10)の上に置かれた感光材料に,2つの単色レーザ光線を当て,干渉縞を作る。
感光材料に記録された干渉縞に,JY独自の加工が施される。記録と加工は非常に精密な作業である。
レーザ光線の配置を変えることにより,平面及び凹面タイプ(I ルールドタイプと同等)のグレーティング(左右対称の平行光線の場合)か,凹面タイプⅡ(収差補正タイプ)及びタイプⅢ(無非点収差タイプ)のグレーティング(非平行光線の場合)を製造することができる。

JYは,1mmあたり6000本もの溝を持つホログラフィックグレーティングを提供することができ,ルールド及びホログラフィックのマスター版を基にしたレプリカを,毎年数万個製造している。