導入施設の紹介

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静岡県
パル動物病院

医院長・獣医師 小野 啓先生

使用機器: 動物用小型電極式グルコース分析装置 アントセンスIII VET

糖尿病患者は術前に血糖値を頻回測定し、安定しているかどうかの確認が必須です。全血1滴で血糖測定ができれば、頻回測定時の採血量が減り、動物の負担を軽減できます。

Q1
血糖単項目の装置はどういったときにご使用になっていますか?
A1
基本的に日々の診療で使用しています。
外来で来られた際の血糖値を測定するときや、入院中血糖コントロールをする際の頻回測定時に使用しています。遠心分離機を用いての血漿分離をする必要がなく、全血微量で迅速に測定できるようになりました。微量で測定できるため、採血量が少なくてすみ、動物の負担軽減につながっています。
Q2
小野先生は眼科を中心に診療されていますが、年間どれくらいの手術をされていますか?また、糖尿病からくる手術の割合はどれくらいでしょうか?
A2
白内障手術でいうと、年間80例程度の手術を行っています。犬は糖尿病の合併症として白内障になることが知られていますが、年間80例のうち、糖尿病からくる白内障手術は全体の5 %程度です。手術数自体はそれほど多くありませが、基礎疾患に糖尿病があると、麻酔リスクが高くなります。そのため、手術前の体の状態や術後管理に気を使っています。
Q3
手術前の体の状態を把握するためにどういった検査を行っていますか?
A3
目の手術を行う患者は高齢の症例も多いので、手術前の検査はスクリーニング検査として多くの項目を測定します。CBC検査や血液化学検査が主ですが、手術の内容によっては凝固検査も追加します。白内障や角膜手術は出血がほとんどないので、通常は凝固検査を行いません。眼球を全摘出する場合やシリコンボールを挿入する場合など、出血が多いと予想される手術の場合は術前に凝固検査も行い、止血機能を確認します。
糖尿病患者の場合は、術前に血糖値を頻回測定し、血糖値が安定しているかどうか確認してから手術を行っています。

確実な診断を行ない、その疾病とご家族に
対して最良の治療を施せるよう心がけています。

Q4
手術にふみきる血糖値の指針があればご教授ください。
A4
血糖値は150~200 mg/dlで維持できれば良いと思っていますが、手術に踏み切るタイミングは症状によって様々ですので、いろいろな先生と相談し決定しています。
かかりつけ医からの紹介で眼科の手術を行うケースもあり、その場合はかかりつけ医で症状が安定してから来院していただき、術前検査を経て手術を行います。

眼科手術時の様子

Q5
術後の経過観察についてご教授ください。
A5
2~3日は院内で予後を確認し、問題なければ退院となります。糖尿病患者や基礎疾患のある高齢患者の場合は、術後すぐから血糖値などの検査項目を測定し、毎日状態が安定しているかどうか確認しています。
Q6
貴院の方針や先生が心がけていることをご教授ください。
A6
確実な診断を行ない、その疾病とご家族に対して最良の治療を施せるよう心がけています。また獣医療を通して、人と動物のより良い関係が保たれるようにし、地域に密着した動物病院を目標にしております。
施設インフォメーション
編集後記

糖尿病の犬猫が増えてきたという話をよく伺いますので、今回小野院長に糖尿病からくる犬の白内障の割合を伺ってみました。結果は白内障の手術の中5 %しか占めないということでしたので、糖尿病からくる犬の白内障の割合はそこまで多くないようです。オーナーの皆様が食事管理を徹底されているからかもしれませんね。大変興味深い内容を拝聴できる取材でした。
                                            (2015年5月取材)

※掲載している情報は取材時点のもので、現在とは異なる場合がございます。

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