免疫化学に基づく分析法
アフラトキシン用イムノアフィニティーカラム AFLAKING
概要
これまでのイムノアフィニティーカラムでは、有機溶媒抽出液を2%程度まで希釈する必要がありました。その結果、濁りが生じて分析が困難だったスパイス類。「AFLAKING」なら、大きく希釈する必要がないので、ナッツ類や穀類からスパイス類まで広範囲な食品のクリーンアップを手軽に短時間で行えます。
特長
- 高い有機溶媒耐性で、少量のサンプル溶液のみで迅速にクリーンアップ
- 「AFLAKING」は、アフラトキシン抽出に汎用されるアセトニトリルやメタノールに対して、高い耐性を備えています。アセトニトリル濃度は20%まで、メタノール濃度では40%まで、アフラトキシンの回収率80%以上を保ちます。この特性のため、同じ食品抽出液なら、これまでより少ない希釈でアフラトキシンのクリーンアップが可能です。
- 前処理時間を大幅に短縮でき、分析効率を高めます。
- これまで難しかったスパイス類も正確に分析可能です。
- アフラトキシンB1、B2、G1、G2が同時にクリーンアップ可能
「AFLAKING」に使用している抗体は、アフラトキシンB1、B2、G1、G2、全てに同等の反応性を持っています。この特性から、これら4種類のアフラトキシンを同時にクリーンアップすることが可能です。
ローストピーナッツ | コーングリッツ | はとむぎ | パプリカ※ | 白胡椒※ | 唐辛子※ | ターメリック※ | コリアンダー※ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
B1 | 94 | 100 | 97 | 91 | 97 | 97 | 86 | 104 |
B2 | 95 | 98 | 95 | 89 | 98 | 98 | 88 | 115 |
G1 | 78 | 105 | 101 | 99 | 88 | 99 | 87 | 99 |
G2 | 85 | 103 | 98 | 99 | 86 | 99 | 88 | 102 |
注)総アフラトキシン16ng/gを添加した時の回収率
※香辛料データ提供:実践女子大学 西島 基弘先生
- アフラトキシンM1もクリーンアップ可能
「AFLAKING」に使用している抗体は、アフラトキシンM1にも同等に反応することから、アフラトキシンM1の精製も可能です。
牛乳 | |
---|---|
M1 | 87 |
注)アフラトキシンM1 0.5ng/gを添加した時の回収率
製造会社: HORIBA
仕様
製品名 | AFLAKING(アフラキング) |
---|---|
型式 | AC01-25、AC01-50 |
用途 | 食品中のアフラトキシン分析用の前処理カラム |
回収率 | アフラトキシンB1、B2、G1、G2各々5ngを含む18%アセトニトリル溶液10mLを本カラムに添加したときの回収率が、アフラトキシンB1、B2、G1、G2各々について、80%以上。 |
有効期限 | 8℃において製造後12ヶ月 |
●アフラトキシン分析について
強い毒性を有するカビ毒(マイコトキシン)の一種で、多くの種類の食品や飼料から頻繁に検出されます。現在までに多数のアフラトキシン関連化合物が発見されていますが、食品衛生上問題となっているのはアフラトキシンB1、B2、G1、G2、M1で、特にアフラトキシンB1は、天然物中で最も高い発がん性を持つとされています。