免疫化学に基づく分析法

マクロライド系殺虫剤 エマメクチン測定キット

概要

エマメクチンはマクロライド系の殺虫剤のひとつで、1997年に登録された農薬です。殺虫活性幅が広く、多くの農作物に使用されています。本キットは、農産物や環境中に残留するエマメクチンを簡便、迅速(2時間以内)、高感度かつ定量的に多検体を分析できるので、生産現場での出荷/加工前検査や一次スクリーニングに最適です。

特長

機器分析との比較

機器分析は高精度な測定法ですが、下記の蛍光誘導体化や装置のオペレーションに高い技術と時間、また有機溶媒として大量のメタノールなども必要です。本キットは、前処理が簡便で時間も大幅に短縮でき、抽出溶媒も少量のメタノールのみを使用するだけでエマメクチンを測定することが可能です。
機器分析との比較

主な適用例

農産物抽出液の標準曲線に与える影響
農産物抽出液の標準曲線に与える影響
農産物抽出液の標準曲線に与える影響
図は、エマメクチンを添加した各農産物のメタノール抽出液(10%メタノール相当に希釈)を用いて10%メタノール標準曲線と比較したものです。両者が一致していると、その農産物抽出液の影響なくエマメクチンを測定可能なことが判ります。


製造会社: HORIBA

仕様

次のデータは基本性能です。詳しい仕様はお問い合わせください。

標準曲線

標準曲線

交差反応性

構造類縁体

交差反応性(%)

エマメクチン安息香酸

100

エマメクチン代謝物(アミノ体)

113

エマメクチン代謝物(ホルミルアミノ体)

55

エマメクチン代謝物(N-メチルホルミルアミノ体)

38

エマメクチン代謝物(8,9-Z異性体)

9.1

アバメクチン

78

ミルベメクチン

< 0.1

その他天然起源農薬

交差反応性(%)

スピノシンA

< 0.1

バリダマイシン

< 0.1

ストレプトマイシン

< 0.1

同時再現性(トマト)

試料

平均(ppb)

SD

CV(%)

A

0.5

0.03

5.4

B

1.4

0.07

5.0

C

2.4

0.13

5.4

n=8

分析者間再現性(トマト)

試料

平均(ppb)

SD

CV(%)

A

0.2

0.01

6.5

B

0.6

0.03

4.7

C

1.1

0.04

3.5

n=3

日間再現性(トマト)

試料

平均(ppb)

SD

CV(%)

A

0.5

0.03

5.6

B

1.3

0.07

5.2

C

2.4

0.09

0.09

n=3

添加回収試験(トマト)

添加濃度(ppm)

回収率(%)

0.30

103.9±2.9

0.10

99.8±4.2

0.03

108.9±3.6

n=3
同時再現性、日間再現性、分析者間再現性、添加回収試験は、本キットが農産物中のエマメクチンを定量的に測定できることを示しています。

キットの主な構成品・有効期間

内容(剤型)

容量

数量

抗体プレート(乾燥品)

8行×12列

1枚

標準試薬L(凍結乾燥品:1.5ppb)

2mL

1バイアル

標準試薬H(凍結乾燥品:15ppb)

2mL

1バイアル

酵素標識物試薬(凍結乾燥品)

6mL(溶解後)

2バイアル

溶解・希釈液

40mL

1バイアル

洗浄試薬(溶液:10倍濃縮)

50mL

1バイアル

発色試薬(溶液)

13mL

1バイアル

発色停止試薬(溶液)

13mL

1バイアル

有効期間

製造後12ヶ月

2~8℃保存

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