免疫化学に基づく分析法

イミダゾール系殺菌剤 イマザリル測定キット

概要

イマザリルは、国内では登録されておらず国内産農産物に使用されることはありません。しかし、輸入柑橘類を中心にポストハーベスト農薬として汎用される殺菌剤ですので、食品に残留している可能性の高い殺菌剤といえます。本キットは、イマザリルを使用した柑橘類の店頭販売前等の迅速・簡易検査に最適です。本キットを用いることによって、イマザリルが残留基準値以下であることを迅速(2時間以内)かつ定量的にモニターできます。

特長

機器分析との比較

機器分析は高精度な測定法ですが、下記の前処理や装置のオペレーションに高い技術と時間及び有機溶媒として大量の酢酸エチル、アセトニトリル及びアセトンが必要です。本キットは、前処理が簡便で時間も大幅に短縮でき、抽出溶媒も少量のメタノールのみを使用するだけでイマザリルを測定することが可能です。
機器分析との比較

主な適用例

農産物抽出液の標準曲線に与える影響
図は、イマザリルを添加した農産物のメタノール抽出液(10%メタノール相当に希釈)を用いて反応曲線を描き、10%メタノール標準曲線と比較したものです。両者が一致していると、その農産物抽出液の影響なくイマザリルを測定可能といえます。


製造会社: HORIBA

仕様

次のデータは基本性能です。詳しい仕様はお問い合わせください。

標準曲線

標準曲線

交差反応性

農薬

交差反応性(%)

イマザリル

100

ペンコナゾール

0.3

テトラコナゾール

< 0.1

ヘキサコナゾール

< 0.1

フェンブコナゾール

< 0.1

ミクロブタニル

< 0.1

テブコナゾール

< 0.1

トリフルミゾール

< 0.1

プロピコナゾール

< 0.1

チアベンダゾール(TBZ)

< 0.1

メチダチオン(DMTP)

< 0.1

OPP

< 0.1

機器分析との相関性(柑橘類)

機器分析との相関性(柑橘類)
データ提供:岩手県環境保健センター 畠山えり子先生

同時再現性(レモン)

試料

平均(ppb)

SD

CV(%)

A

31

2.6

3.6

B

18

2.7

9.4

n=8

分析者間再現性(レモン)

試料

平均(ppb)

SD

CV(%)

A

31

3.9

5

B

18

2.9

10.8

n=3

日間再現性(レモン)

試料

平均(ppb)

SD

CV(%)

A

29

1.4

1.9

B

17

3.4

12.5

n=3

添加回収試験(レモン)

添加濃度(ppm)

回収率(%)

1.25

107.0±10.1

0.75

99.8±18.5

0.51

96.4±15.1

n=3
同時再現性、日間再現性、分析者間再現性、添加回収試験は、本キットが農産物中のイマザリルを定量的に測定できることを示しています。

キットの主な構成品・有効期間

内容(剤型)

容量

数量

抗体プレート(乾燥品)

8行×12列

1枚

標準試薬L(凍結乾燥品:5ppb)

1mL(溶解後)

2バイアル

標準試薬H(凍結乾燥品:50ppb)

1mL(溶解後)

2バイアル

酵素標識物試薬(凍結乾燥品)

6mL(溶解後)

2バイアル

洗浄試薬(溶液:10倍濃縮)

50mL

1バイアル

発色試薬(溶液)

13mL

1バイアル

発色停止試薬(溶液)

13mL

1バイアル

有効期間

製造後12ヶ月

2~8℃保存

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