50mLのビーカーに土壌を10g採り、純水25mLを加え30分間に4回かき混ぜ、1時間放置後、電極を上澄み液に入れて測定する方法「活酸度 pH(H2O)」、および純水の代わりに1mol/L KClを用いる方法「潜酸度 pH(KCl)」があります。
複合電極もしくは、一本電極を用いて、浸漬時間をごく短くして測定を行う必要があります。ただし、応答部が測定のたびにガラス膜が侵される(0.3%フッ酸溶液に連続浸せきすると1週間以内にひびわれが発生します)ため、各測定ごとに校正を実施してください。測定終了後は、電極系を0.1mol/Lの塩酸で洗った後に、純水で充分洗浄してください。
*ただし、通常の使用より電極寿命は極端に短くなります。
なお当社では、フッ化水素酸含有サンプル測定用に次の電極を用意しています。
フッ化水素酸含有サンプル用pH電極(型式:9631-10D)
純水などは性質として、低導電率(電流が流れにくい)、低緩衝能(pHが変化しやすい)なサンプルです。そのため空気中のCO2とすぐ反応してしまい、pH値の指示が酸性側へ流れて安定しなくなります。また、比較電極からのKCl混入による指示変化も考えられます。さらに純水が流動する場合は静電気の影響が生じます。
基本的に研究室用pH計による純水などのpH測定は困難です。
しかし、前述の質問にあるような問題点を少しでも解決し、より正確な測定をするために、次のような対策方法があります。
低電気伝導率水・上水用pH電極 (型式:9630-10D)は、ガラス応答膜の高純度化により水道水や100〜150μS/cmの低導電率水での高速応答を実現しました。
専用のコンディショニングキット(型式:230)によりいつでも安心して素早い測定が可能です。
ニードル形pH電極(6252-10D)、またはフラット形pH電極(6261-10C)、フラットISFETpH電極(0040N-10D)を使えば測定可能です。直接突き刺したりフラット面にサンプルを載せて測定してください。ISFETpH電極は半導体センサの採用で破損の心配がありません。
液絡部が詰まりやすくなりますので、スリーブ ToupH 電極(9681S-10D)のようなスリーブ形電極を用いて、かつ日常のメンテナンスを充分に行なってください。
粘度が低い場合は、スリーブ ToupH 電極(9681S-10D)をお勧めします。サンプルが液絡部に詰まった場合はスリーブを洗浄し、比較電極内部液を入れ替えてください。粘度が高く、サンプルに電極を挿入することが困難な場合はISFET電極を用いて測定してください。この場合、液絡部が詰まると電極寿命が短くなるため、使用できる期間が短くなることが予想されます。
pH測定範囲内の濃度であれば、測定できます。
pH測定範囲内の濃度であれば、測定できます。
サンプルを流しながら測定することです。
サンプルを測定容器などにためて測定することです。
混合物として不純物が多く含まれるため、電極の劣化が早まります。専用医療機器での測定をお勧めします。また血液の取り扱いには、バイオハザードに注意してください。
基本的には測定可能です。ただし、界面活性剤によっては液絡部の詰まりをおこすことがありますので、可動スリーブ型の電極(9681S-10D)を使用されることをお勧めします。
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