HEラマンプロセスシステム

概要

HE(High Efficiency)ラマンプロセスシステムはプロセスコントロールのためにハイスループットで安定したシステムとして開発されました。内部の光学部品が全て固定されており外観も頑丈でコンパクトに設計され、極力メンテナンスを少なくし操作も簡単にすることでプロセス現場からの要望に完全に応えています。

特長

HEラマンプロセスシステムは分光器系内部にたった2つの光学構成しかなく極めて安定かつ頑強な構造をしています。特別な高収束シングルホログラフィック凹型グレーティングを採用することで非常に高いスループットが得られます。商業的な様々な対応を求められる装置と比べて工業用の装置で求められるは簡単に早く測定することができ、かつメンテンスにかかるランニングコストが低く安定しているということです。
HEラマンプロセスシステムは3種類の各励起波長に応じて共通の分解能、スペクトル範囲が得られるように3種類のモデルで設計されています。

  • HE 532 - 532 nm laser
  • HE 633 - 633 nm laser
  • HE 785 - 785 nm laser

HEラマンプロセスシステムは写真図のようなラマン光学系を内臓したファイバープローブを用いてサンプルからラマンスペクトル情報を獲得します。ひとつのHEラマンプロセスシステムで最大4つのファイバーを組み合わせることができ同時に4つのサンプリングポイントからラマンスペクトルを獲得できます。(オプション)

ラマンファイバープローブSuperHeadTM は反応中の溶液槽や溶解しているポリマーなどの内部を測定するための浸漬プローブを組合すことが出来ます。このチューブ内筒先端にはフォーカシングレンズが付いていて耐腐食性材料の外筒と、石英かサファイヤ窓でシールされて守られています。

測定例

シクロヘキサンのスペクトルを以下に示します。各波長のHEシステムと適正なSuperHeadTMを用いて記録しました。

重合反応モニタリング
この図は重合反応を確認するために部分最小二乗法を用いた結果を示しています。この反応では2つのモノマーが反応し減っていき、新しくポリマーが造りだされていることが確認できます。興味深いことは2つのモノマーが反応している過程で平行しながら反応をしていないことです。

 

価格

¥11,000,000~。
詳細はお問い合わせ下さい。


製造会社: HORIBA Scientific

仕様

Optics

高収束シングルホログラフィック凹型グレーティング

プローブ

SuperHeadTM (種類に応じて観察用ライトあり。また種類に応じて40mm 焦点マクロレンズ, 10X, 50X ULWD 各対物鏡レンズ、浸漬用のプローブなどの選択あり)

入力

ファイバー(SMAコネクター)
(オプションにて最大4本までファイバー入力を増やすことができます)

分解能

約3 cm-1/pixel

スペクトル範囲

150~3260 cm-1

寸法 重量(CCDを含まない)

HE532 幅280mm 直径210mm 重量9kg
HE633 幅195mm 直径140mm 重量5kg
HE785 幅190mm 直径180mm 重量4kg
ラックに設置された状態
幅600x奥行き600x高さ700mm 重量40kg (レーザを含む)

検出器

マルチチャンネルCCD検出器
1024x256 ピクセル (要望に応じて他の検出器も選択できます)
電子冷却 操作温度 -70°C
読み込みノイズ < 8 e-/pixel
暗電流 < 0.01 e-/pixel/s

電源

110 V/20 amps

ソフトウエア

システムのコントロール、データ取り込み、データの編集作業のためのIndSpecソフトウエアもしくは標準のLabSpecソフトウエア

レーザーパワー

必要なレーザーパワーはアプリケーションで変わりますのでアプリケーションに応じて提案いたします。利用できるレーザのパワー範囲は以下の通りです。
532nm→20mW~500mW
633nm→17mW~35mW
785nm→80mW~300mW

価格は仕様により異なりますので、別途お見積もりいたします。「見積・資料・お問い合わせ」よりお申し込みください。

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