300mm半導体プロセスに対する小型残留ガス装置を全世界へ発売

2003年6月19日


画期的なセンサ構造の開発に成功し、世界最小クラスのサイズ(従来比1/20)と低価格(約1/2)を実現しました。歩留まりと装置稼働率を大幅に向上させる為のツールとしての普及を狙います。

株式会社エステック(社長:堀場 厚、本社:京都市南区上鳥羽鉾立町11-5)は、300mmウェハプロセス(最先端の半導体プロセス)に対応した世界最小クラスの残留ガス分析計を2003年7月より全世界同時に発売します。

残留ガス分析計はチャンバー内に残留している不純物をリアルタイムに計測します。300mmウェハプロセスにおいては、歩留まり・装置稼働率の大幅な向上や各プロセスにおける品質管理面よりIn-siteモニタリング機器の要望が有ります。世界トップシェアのマスフローコントローラに残留ガス分析計を製品ラインアップし、“微細化”“多層化”する半導体薄膜における流体計測・制御へ新たなソリューションを提案します。

残留ガス分析計(以下 RGA)は、半導体を製造するチャンバー内に残留している不純物(ガス)をリアルタイムに計測できる四重極の原理を利用した質量分析計です。近年の半導体プロセスは生産性の向上を目的に、ウェハサイズの大口径化(200mm⇒300mmサイズへ)、微細化(デザインルールのナノサイズ化)、多層化、新材料ガスの使用をはじめとする新しいプロセスが開発され採用されています。これらプロセスにおいては、チャンバー内に存在する水分などの極低濃度な不純物:残留ガスの影響が無視できなくなっています。これらの残留ガスの分析を行うには、従来、大型・高価格な分析計しかなく、設備コストが高額になることなどにより限定されたプロセスのみ採用されています。
 今回当社が発売する新型RGAは、顧客要求であった小型化(従来比1/20サイズ)、低価格化(約1/2)を実現した世界最小クラスのモデルです。従来モデルの分析部は、1対の四重極部で構成されていますが、新型モデルでは、画期的な9対の小型四重極構造を採用することにより、世界最小クラスの大きさを実現できています。
 半導体プロセスにおいては、生産性向上を目的に各々のプロセスにおいて、薄膜の状態やチャンバー内環境をIn-situモニタリング行うことを望まれています。このため、In-situモニタリング機器の小型化・低価格化は市場ニーズとして長年の課題となっていました。今回の新型RGAは市場ニーズにマッチしたソリューション機器として全世界へ発売します。
 当社が世界トップシェアを誇るマスフローコントローラ(半導体プロセスガスの精密流量制御機器)と新型RGAの組合せは、半導体の薄膜プロセスでの流体計測・制御において、顧客が要求する総合的なソリューションの提案が可能です。
新型RGAは、当社の販売網と堀場製作所のグローバルな販売網を活用し、世界市場へ販売展開します。



<ご参考>
新型 残留ガス分析計:RGAの特徴 [ 詳細 ]

  • 画期的なセンサ構造を採用
    新型RGAは四重極(Quadrupole)の原理を利用した質量分析計です。
    従来の分析部は4本の円柱電極を用いた1つの四重極構造が主流でしたが、新型RGAは小型な16本の円柱電極を用いて、9箇所の四重極部を構成する構造を採用をすることにより、高精度な分析能力を有しながら世界最小クラスの小型化(従来比:1/20)に成功しました。また、シンプルなセンサ構造を採用した事により、生産性が向上し安価な価格での提供が可能と成りました。
    センサは、互換性があり、ユーザーサイドでの交換も可能になっています。
    (従来、センサの修理、校正は、センサと制御部をメーカーに返却し、メンテナンスを実施していました。)
  • 小型化のメリット
    従来のRGAでは、四重極部が組立て構造な為、小型化が困難でした。この為RGAのチャンバーへの設置は、チャンバー製作時からの設置を除いては、大幅な改造を要し既存設備への設置は困難でした。新型RGAはコンパクトサイズ・軽量な為、既存に設置されているポートへ容易に設置が行えます。
  • 残留ガス分析の必要性
    残留ガスの分析は、微細化(デザインルールのナノサイズ化)、多層化をはじめとする最先端プロセスにおいて、極低濃度な不純物(O2.H2O等)の影響が無視できなくなっています。これら不純物を排除しなければ、生産性の高いプロセスが困難となり、近年残留ガス分析計の採用が積極的に検討されています。
  • 充実したアプリケーションを準備
    残留ガスの解析には膨大なガス特性を示すデータベースが必要です。新型RGAではユーザーユースに特化した専用ソフトを提供しています。ガス分析に熟知した分析者のみならず、半導体プロセスに携わる方に容易にご使用いただけるシステムを用意しています。
  • 本体価格
    1,300,000円〜1,700,000円
  • 発売日
    2003年7月1日より
  • 販売台数
    初年度300台/次年度500台



[マスフローコントローラとの組合せによるトータルソリューションの提供について]
マスフローコントローラ(半導体プロセスガスの精密流量制御機器)と新型RGAとの組合せは、チャンバー内への正確な流量制御とチャンバー内の残留ガス確認により、プロセス条件の最適化、装置稼働率の向上に大きく貢献できます。
当社はマスフローコントローラでは世界トップシェアを有し、最先端のプロセスを開発・研究を行っている機関との連携も深く持っています。また堀場製作所を核としたグループ各会社の薄膜分析・ガス分析技術を糧に、類を見ない多彩で総合的な技術力により半導体プロセスへソリューションを提供し続けています。