【販売終了】高速蛍光寿命測定装置 FluoroCube

概要

販売終了しました

後継機種は蛍光寿命測定装置 DeltaFlex/DeltaProになります。


TCSPC(時間相関単一光子計数法)蛍光寿命測定装置 FluoroCubeはTAC方式を用いた蛍光寿命測定装置です。

特長

  • LD(半導体レーザ)、LED(レーザダイオード)の簡単な交換で励起波長をフレキシブルに変えられます。(光源の付け替え、メンテナンスはとっても簡単)
  • LD(半導体レーザ)を用いる場合には十分な励起強度が得られます。
  • 高繰り返し1MHzまで可能
  • 生データで、ある程度視覚的に、蛍光寿命の長さや成分に推測がつきます。
  • 寿命解析ソフトウェアにより4成分まで寿命解析が可能です。
  • TCSPC(時間相関単一光子計数)モードでは、サブナノ秒からマイクロ秒台までの測定可能、MCSモードでは、このモードの場合、光源はオプションのSpectraLED使用します。
    数100マイクロ秒より長い時間スケールの燐光寿命測定に対応します。
  • オプションの分光器を追加することにより、時間分解蛍光スペクトルの測定が可能になります。

測定デモ承ります。下記へお問合わせください。
株式会社 堀場製作所
東京セールスオフィス  TEL:03-6206-4717
大阪セールスオフィス  TEL:06-6390-8016

蛍光寿命の求め方

蛍光の減衰は,単純な場合、以下のような指数関数で表されます。

I(t)=I0・exp(−t/r)      ・・・・・・(1)

I(t)は蛍光強度の時間変化、Ioは発光の開始時点での蛍光強度、tは経過時間、rは蛍光寿命を表しています。この蛍光強度の時間変化は、横軸に時間、縦軸に蛍光強度の対数をとると図1に示したような直線関係のグラフになります。この直線の傾きが(−1/r)です。
試料にパルス光をあて、蛍光寿命を測定する場合を考えます。図2に示すように、試料の蛍光減衰の程度が速いつまり蛍光寿命が短いと、パルス光の持続時間が問題となります。持続時間が長いパルスAで、試料の真の蛍光減衰曲線Bを測定するとAとBが畳み込まれ(コンポリュート)て、観測可能な蛍光減衰曲線Cを測定することになります。測定できるのはAとCで、知りたいのはBです。AとCから、Bを求める演算をデコンポリューションといいます。
TCSPC蛍光寿命測定装置 FluoroCubeでは、Windowsベースの解析ソフトにより、蛍光減衰曲線が4つの指数関数の和で表されるような減衰曲線までデコンポリューション演算が可能です。
図1 蛍光減衰曲線の時間変化(単一指数関数の場合)
図1 蛍光減衰曲線の時間変化(単一指数関数の場合)
Time dependence of a fluorescence decay curve
図2 蛍光減衰曲線とコンボリューション
図2 蛍光減衰曲線とコンボリューション
Fluorescence decay curves and convolution operation

TAC方式とは?

TAC方式とはTAC(Time-to-Amplitude Converter)時間電圧変換器(堀場製作所が基本技術を開発しました)を用いた蛍光寿命測定方法です。
TAC方式による蛍光寿命測定を、TCSPC(Time-Correlated Single Photon Counting)時間相関単一光子係数法といいます。

・基本概念
基本概念

TAC (時間電圧変換器)は、励起光源が発光した時点をStart Time(T=0)として内部のコンデンサーに一定の速度で、電荷をため始めます。そして検出器によって最初の1個の蛍光光子を検出した時点をStop Timeとして、コンデンサーに電荷を蓄えることを終了させて、その時点の電荷電圧を出力します。つまり、最初の蛍光光子を検出するまでの時間を、電圧値として記録することができます。
1回の励起に対して、蛍光寿命曲線のうち1個のデータしか得ることができません。そのため、高繰り返しの励起光源が必要になります。

解析用ソフトウェア(Windows対応)

解析用ソフトウェア


製造会社: HORIBA Scientific

仕様

FluoroCube
Model:1000U

蛍光寿命測定システム
励起光源に半導体パルス光源を使用し、発光側に光学フィルターを配置したフィルター分光仕様

  • 大型サンプル室(超低温冷却用クライオスタット搭載可能)
  • 温度制御循環型水用チューブ付液体サンプルホルダー
  • XYZサンプルホルダーステージ
  • 励起光学系 50mmUVグレード溶融シリカレンズ、50mm角フィルター用フィルターホルダー(注1)、偏光マウント(注2) (但し、注1:フィルターはオプション、注2:偏光子搭載はオプション)
  • 半導体パルス光源:簡単脱着可能なコンパクト光源「NanoLED」(半導体レーザまたは発光ダイオード)/「SpectrLED」(発光ダイオード)
  • 発光光学系 50mmUVグレード溶融シリカレンズ、50mm角フィルター用フィルターホルダー(注1)、偏光子マウント(注2) (但し、注1:フィルターはオプション、注2:偏光子搭載はオプション)
  • NanoLEDパルス光源コントローラモジュール(ソフトウェア制御)
  • ピコ秒光子検出器モジュール:標準PPD-650(185nm-650nm) 波長アップグレード対応可能
    サンプル室蓋のオートロックによる安全機構を搭載。
  • タイミング制御ユニット「FluoroHub」:ピコ秒~数秒 (励起パルス光源による)
  • 計測ソフトウェア「DataStation」
  • 解析ソフトウェア「DAS6」:標準解析ソフトウェアパッケージ(最大5成分までの解析に対応)+蛍光異方性減衰解析ソフト
  • ディスクトップコンピュータ
  • ケーブル類および接続端子
  • ベースプレートはオプション

FluoroCube
Model:3000U

蛍光寿命測定システム
励起光源に半導体パルス光源を仕様。発光側にモノクロメータを配置した仕様

  • 大型サンプル室(超低温冷却用クライオスタット搭載可能)
  • 温度制御循環型水用チューブ付液体サンプルホルダー
  • XYZサンプルホルダーステージ
  • 自動フォーカスレンズ機能付励起光学系 50mmUVグレード溶融シリカレンズ、50mm角フィルター用フィルターホルダー*、偏光マウント** (但し、*フィルターはオプション、**偏光子搭載はオプション)
  • 半導体パルス光源:簡単脱着可能なコンパクト光源「NanoLED」(半導体レーザまたは発光ダイオード)/「SpectrLED」(発光ダイオード) / 「DeltaDiode」(半導体レーザまたは発光ダイオード)
  • 自動フォーカスレンズ機能付発光光学系 50mmUVグレード溶融シリカレンズ、50mm角フィルター用フィルターホルダー(注1)、偏光子マウント(注2) (但し、注1:フィルターはオプション、注2:偏光子搭載はオプション)
  • 発光側モノクロメータ:モノクロメータは瀬谷・波岡マウンティングタイプを採用し、自動波長駆動式(200nm-800nm)。サンプル室蓋のオートロックによる安全機構を搭載。手動開閉タイプのスリットを採用(1、2、4、6、8、12、16、32nm)
  • NanoLEDパルス光源コントローラモジュール(ソフトウェア制御)
  • ピコ秒光子検出器モジュール:標準PPD-04(185nm-650nm) 波長アップグレード対応可能
  • タイミング制御ユニット「FluoroHub」:ピコ秒~数秒(励起パルス光源による)
  • 計測ソフトウェア「DataStation」
  • 解析ソフトウェア「DAS6」:標準解析ソフトウェアパッケージ(最大5成分までの解析に対応)+蛍光異方性減衰解析ソフト
  • ディスクトップコンピュータ
  • ケーブル類および接続端子
  • ベースプレート(サイズ37cm×70cm)

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【アプリケーションノート】

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