[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

水質監視装置の自動全窒素・全りん測定装置の新型受注開始

2013年10月16日


寿命2倍の新試薬開発(*1)、業界初の専用試薬セットを販売
業界No.1の低ライフサイクルコストを実現 従来比3割削減 

当社は、水質保全のために排出量が規制されている窒素やりんを同時に測定する自動全窒素・全りん測定装置「TPNA-500」を11月6日に受注を開始します。日本・韓国・中国の環境規制対象の工場や下水処理場などを対象に販売します。当該製品は、測定時に不可欠な試薬において、使用期限が2倍の試薬を開発し、長期間にわたり無人での自動測定を可能にします。また、全窒素・全りん測定装置では初めて、調合済みの専用試薬セットを提供することにより、試薬補充や廃液処理などの定期的なメンテナンス作業を半減させます。製品納入から廃棄までの稼働費用を約 3割削減させることで、各事業者による水質環境の改善にむけた保全活動の推進につながることを期待しています。

日本では東京湾、伊勢湾、瀬戸内海などの閉鎖性水域の水質汚染防止のために水質総量規制が設けられ、規制対象の国内約3000ヶ所の事業所では窒素含有量及びりん含有量、COD(*2)の3項目の測定が義務付けられています。水質環境の改善が続く日本でも、人口や産業が集中する湾岸地域では赤潮や青潮が依然として発生しており、2014年度から施行予定の第7次水質総量規制を通じて、同3項目の排水濃度規制の強化が検討されていると言われています。また、日本での水質環境の改善を見本に、韓国や中国、台湾でも規制が本格化しており日本の技術が導入されています。環境意識が高まるアジア諸国でも水質計測技術を提供し、安心・安全な水質環境の保全に貢献していきます。

自動全窒素・全りん測定装置TPNAシリーズについて

海水の富栄養化の原因となる水中に含まれている窒素やりんは、様々な形態で存在しています。しかし、水質総量規制で規定されているのは排水中に含まれる窒素・りんの全ての量(全窒素・全りん)です。本シリーズでは、試薬や紫外線を用いて窒素・りんの形態をすべてイオン化して測定し、試薬量が少なく、メンテナンス性が優れた点から国内シェア4割とトップメーカーです。
このたび、更なる稼働費用の削減に重点を置いて開発。試薬の使用期限を従来の1ヶ月から2ヵ月へと2倍の長寿命な試薬を開発し、また業界で初めて調合済みの専用試薬セットを定期配送することで、使用者が試薬を保管・調合や発注する管理コストが抑制できます。当該製品により水質測定装置の稼働費用をさらに約3割削減します。今後、国内シェアを6割に高めると同時に試薬販売による安定的な収益確保をめざします。

TPNA-500の特長

  1. 長期間メンテナンスフリーを実現
    試薬の使用期限が1ヶ月→2ヵ月に延び、試薬補充の作業工数を半減
  2. 稼働費用を約3割削減、業界No.1のライフサイクルコストを実現
    新試薬を含む、試薬セットの定期配送を開始。使用者による試薬保管や調合が不要。長期間にわたるメンテナンス工数を約3割削減
  3. 液晶タッチパネル採用で操作性が向上
    業界初の液晶タッチパネルを採用し、データ収集やモード設定など画面を見ながら操作可能

測定手法:紫外線酸化分解法

当社が他社に先駆けて開発し、自動窒素・全りん測定装置に採用した測定手法。水中に含まれる窒素化合物やりん化合物を紫外線のエネルギーを使って分解するため、高温・高圧の分解が不要となり、低温・低圧で分解できる手法。部品の長寿命化、試薬の少量化、消費電力の低減などの利点があります。

主な仕様

測定範囲

(全窒素) 最小レンジ:0~2mg/L     最大レンジ:0~1000mg/L
(全りん) 最少レンジ:0~0.5mg/L  最大レンジ:0~250mg/L

測定時間

60分

外形寸法

460(W)×425(D)×1600(H)mm

用語解説
(*1)寿命2倍の新試薬
窒素・りんの測定に用いる酸化試薬の組成をコントロールすることで、従来比2倍の長寿命を実現。

(*2)窒素・りん・COD
水中の窒素、りん量が増加すると、プランクトンなどの水中植物の繁殖を促し、富栄養化につながる。富栄養化は赤潮や青潮の発生源とされている。また水中ではアンモニアやりん酸等様々な形態で存在する。CODは、Chemical Oxygen Demand(化学的酸素要求量)の略。水中の有機物含有量の指標の一つとして用いられ、COD値が大きいほど水質汚濁が大きいと言える。