「水フォーラム」を地元計測機器メーカーとしてバックアップ 世界の水質計測の専門家集めワークショップ開催

|   ニュースリリース

当社は、今月16日から京都で開催される、第3回世界水フォーラムにあわせ、世界の湖沼水質測定に関するワークショップを、3月17日にILEC[(財)国際湖沼環境会議]と共催します。環境計測機器メーカーとして、生態系保全に重要な役割を果たす水管理のための計測について、世界標準の水質モニタリング基準確立に向けた議論の場を、専門家の方々に提供するものです。場所は、「水フォーラム」が開催される国立京都国際会館隣接の京都宝ヶ池プリンスホテルで行います。

これまで国際機関との共同プロジェクトや各国の水質調査において、滋賀県に本拠をおくUNEPの関連機関であるILECと共同開発した携帯型の水質モニターが、その使いやすさや測定項目の多さ、さらに測定データの信頼性の高さから高い評価をうけてきた実績のもと、今回の”水”に関する世界会議の機会に計測事例を交えて紹介することによって、世界中同じ計器により測定したデータ網が構築できる枠組みへの気運を高め、ひいては、世界の水環境管理への貢献につながればと願っています。


「第3回世界水フォーラム」は、地球環境問題の内”水”に焦点を当てた国際会議で、さまざまな分科会(セッション)ではテーマごとに各国の現状紹介や未来に向けどのように解決するか分野を超えて知恵や経験を共有する会議です。その中に、UNEP.ILEC.環境省.京都大学と当社も共催する分科会「Ecosystem Approach to Water Monitoring and Management」があります。ここでは、水質モニタリングや水質管理に関連する世界各国の事例を紹介するセッションで、UNEPをはじめオーストラリアやジンバブエなど9カ国からの専門家が、長江河(中国)の水質管理やジンバブエの変化といった事例を紹介されます。(なお、当社からは石田副社長が発表に参加します)

今回、当社とILECが共催するワークショップは、このセッションに発表参加された方を核に約20名を招待し、セッションの内容を一歩踏み込んだ意見交換の場として、ひいてはデファクトスタンダード器による計測データの世界ネットワーク構築に向けたコンセンサス作りのスタート地点となればと願っています。
また、京都でこのような国際会議が開催されることを、地元の環境計測機器メーカーとして、さらに当社創立50周年でもあることから、世界基準の「湖沼の水質計測・管理」づくりや全地球規模での計測データ網構築・活用のための枠組みなどについてのディスカッションの場が提供できればと願い、滋賀県に本拠をおくUNEPの関連機関(財)国際湖沼環境会議(ILEC)のご協力のもと、世界から約20名の専門家にお集まりいただききます。

<ワークショップ概要>
テーマ:「世界の湖沼等における水質モニタリング基準を考える」
日時:2003年3月17日(月)19時〜21時
場所:京都宝ヶ池プリンスホテル(京都市左京区宝ヶ池)
参加人数:約20名(9カ国)
主な参加者:(コーディネーター) 京都大学 地球環境大学院 山鋪 庸亮(ヤマシキ ヨウスケ)氏
(出席機関)国連環境計画(UNEP)/米国環境保護庁(USEPA)/(財)国際湖沼環境
会議(ILEC)他(当社からは石田副社長以下、水質環境計測分野から数名参加)



参考資料


なお、今回の世界フォーラムに合わせて、”水”をテーマにしたイベントが”琵琶湖”という水でつながる、京都・滋賀・大阪の3ヶ所で開催されます。

京都−水のえん2003in京都(3月21日〜23日)
滋賀−びわ湖 水フェア(3月19日〜21日)
大阪−水のEXPO/下水道フェア(いずれも3月18日〜22日)

当社は、フォーラムが開催される京都の地元企業として、また”水”に関する計測機器メーカーとして、これら3地域4イベント全てに出展し「水の大切さ」のPRをバックアップします。


<ワークショップ開催の背景>
当社の水質モニタリング装置は国際湖沼環境会議(ILEC)の協力のもとに開発。これまで発展途上国での環境保全支援調査や、湖沼の富栄養化の調査に数々の実績を上げてきました。また国連環境計画(UNEP)との共同プロジェクトでは、世界各地の水質データベース作成にも貢献するなど、各国の水質調査とその解析において高い評価を受けており、水質モニタリングの世界標準機として世界中の専門家から熱い注目を浴びる存在です。
2000年にハーグ(オランダ)で開催された前回の世界水フォーラムでは、生態系管理のため、流域でのあらゆる土地利用・水利用活動を統合的に管理する必要があることが訴えられ、水質モニタリングの重要性はますます注目を浴びることとなりました。
今回の第3回世界水フォーラムは京都・滋賀・大阪を会場とし、世界の水質モニタリングの専門家が分科会で一堂に会します。本年創立50周年を迎えた当社は、この機会に各国の研究者や国際機関の方々にさらに議論を深めていただく場を提供することが、環境計測機器を主力とするメーカーとしての使命であると考えます。
今回のワークショップを通して、専門家の方々が議論を通じお互いの交流を深めあい、水質モニタリングに関する各国の実状や情報のさらなる共有化をはかることで、世界で共通の信頼性を有した水質モニタリング基準確立へとつながればと願っております。

HORIBAグループ企業情報