GA-370

微量ガス分析計

微量ガス分析計GA-370は、水素ステーションや水素精製PSAシステム、半導体製造など高純度な産業ガス製造整備において微量不純物ガスをppbレベルで常時監視でき、品質管理に貢献する高精度ガス分析計です。1台で2成分の同時測定が可能です。

 

  • 超高感度分析を実現

    ▶ クロスモデュレーション方式非分散形赤外線吸収方式(NDIR)の採用により、長期にわたり安定した連続測定が可能なゼロドリフトフリーを実現しました。

    ▶ 最小検出感度10 ppbの高感度化により、精度が求められる現場に最適です。

  • 純ガス中の微量測定が可能

    ▶ 代表的なガスである、N₂、O₂、He、Ar、H₂、Airに対応しています。
       ※その他のベースガスについては別途お問い合せください。

  • 簡単操作、メンテナンスフリー

    ▶ 使用にあたり、特殊な操作は必要ありません。校正や測定など、すべての操作が画面上で行えます。

    ▶ 光学調整が不要なHORIBA独自のクロスモデュレーション方式非分散形赤外線吸収方式の採用により、メンテナンスフリーを実現しました。

    ▶ カラータッチパネルを採用し、液晶画面によりグラフ表示も可能になり、視認性が向上しました。

 

アプリケーション例

  • 空気分離プラントでの不純物ガス監視

一般的に工業用ガスとして使用される酸素や窒素は、空気分離プラントによって製造されています。

まず、水分(H₂O)や二酸化炭素(CO₂)が除去された原料の空気(Air)が装置に供給され、沸点の違いなどを利用して窒素(N₂)、アルゴン(Ar)、酸素(O₂)に分離し製造されます。窒素(N₂)、アルゴン(Ar)、酸素(O₂)の他に希ガスなどを製造するプラントもあります。

これらのガスの純度および品質管理のために弊社の微量ガス分析計が使用されています。

 

測定原理

  • クロスモデュレーション式 非分散形赤外線吸収方式(ダブルビーム)

この方式は一定周期(例えば1Hz)で切り替わる電磁弁を使用し、1つのガスセルに試料ガスと比較ガスを同期させて交互に流すことで、変調された測定対象ガスの濃度信号を得ます。

この方式により、試料ガスと比較ガスが同じガスの時(ゼロ点)には変調信号が生じないこと、及び回転セクター等の機械機構を使用しないことで長期安定した出力信号を得ることができます。
同時に検出器内のコンデンサーマイクロホンのダイヤフラムが左右に動くことで、回転セクター使用時の倍の信号量を得られ、これによりSN比も向上します。

下記グラフは、クロスモデュレーション式非分散形赤外線吸収方式(ダブルビーム)のノイズレベルを示しており、極めて低く安定していることが分かります。

このように高純度ガス中の微量濃度測定においても、ゼロドリフトフリーによる長期安定した測定と低いノイズレベルを実現しています。

▶ 原理の詳細についてはこちら

システムフロー図

「青枠図」部はGA-370の本体です。

比較ガスにおいて表1の純度が確保できない場合は、比較ガス精製器が必要です。(ご要望により弊社でもご用意できますので、お問い合わせください。)

関連アプリケーション

形式GA-370
測定対象ベースガス(N2、O2、He、Ar、H2、Air)中のCO、CO2、CH4 
測定成分数1成分または2成分(測定ベースガス指定)
測定原理クロスモデュレーション方式非分散形赤外線吸収方式 (NDIR)
測定レンジ0~1/2/5/10 ppm
最小検出感度(2σ)10 ppb
繰返し性フルスケールの±2%
直線性(指示誤差)フルスケールの±2%
ゼロドリフト±0.02 ppm/日、±0.03 ppm/週
スパンドリフトフルスケールの±2%/日、フルスケールの±3%/週 
応答時間装置入口より90%応答 180秒以下
使用ガス流量 ※試料ガス:約3.5 L/min、比較ガス:約3.5 L/min、スパンガス:約3.5 L/min
試料ガス、比較ガスライン共、圧力50 kPa ~ 100 kPa推奨
アナログ出力2ch 絶縁出力 (濃度)
0~1 V、0~10 V、0~16 mA、4~20 mA、0~20 mAから1つ選択
電流出力: 許容負荷抵抗 750 Ω以下
設置条件周囲温度: 0~40℃
周囲湿度: 相対湿度 85%以下
粉塵: 環境基準以下
振動: 100 Hzにて、0.29 m/s2以下
外形寸法、質量430(W) x 221(H) x 555(D) mm (突起物を除く)、約18 kg
電源AC 100~240 V ±10%(最大電圧:250 V)
消費電力定常時 約100 VA

※注1) 比較ガス(ゼロガス)、スパンガスはお客様にてご準備をお願いします。測定対象ガスと同一ベースで、純度は最小レンジの0.1% 以下のものをご使用ください。スパンガス濃度は保証期間や、安定性の面から約9 ppmのものが便利です。

※注2) 本製品は防爆製品ではありませんので、非防爆地域でご使用ください。測定対象ガスがH₂、O₂の場合、特に安全性を考慮してご使用いただくと共に、ガス漏れ警報器、パージシステムの設置を推奨します。

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