TCA-51d/p

防爆形プロセス用熱伝導式水素分析計 

防爆形プロセス用熱伝導式水素分析計TCA-51d/pは、気体の熱伝導率の差を利用して、主に水素濃度を測定する分析計です。プラスチック原料や各種石油加工製品での製造における、水素添加作業や、空気分離装置や各種化学工場などでの水素ガス運用の安全管理に貢献します。また、石油精製プラント、水素精製プラント、化学工業に加えて、カーボンニュートラル社会に貢献するメタネーション​での反応触媒の性能評価など、幅広い産業分野でご使用いただけます。

 

事業セグメント: 環境・プロセス
  • 水素防爆対応
    従来機種(31シリーズ)の信頼性と安定性を継承し、「IIB+H2」に対応する等級へグレードアップしました。
     
  • 自己診断機能・管理機能の搭載
    より安定したガス分析を実現するために、新たな機能として、異常を知らせる自己診断機能と、管理機能を付加しました。
    校正係数の履歴や、自動校正機能(オプション)など、日常の管理業務を安全・確実にサポートします。

         自己診断機能:検出器温度警報、校正警報、検出器信号異常警報、システム異常警報
         管理機能:警報履歴(最大99件)、校正係数履歴(最大99件)

  • 視認性の向上
    機器状態がひと目でわかる、視認性の高いデザインです。稼動状態(測定中・警報表示など)も常にLEDで明示され、状況確認が簡単です。

   

  • 従来機種(31シリーズ)との互換性を確保
    従来シリーズのリプレースニーズを支えるために、取付穴位置や本体サイズなど、物理的な互換性に配慮しています。

     

既設信号ケーブルを利用した機器更新が可能。警報機能もプラスされました。

  

測定原理

熱伝導度方式

気体が固有に持つ熱伝導率の差を利用して、ガス濃度を測定しています。検出部は白金などの熱線が収納された試料セルと比較セルで、ホイートストンブリッジを形成しています。試料セルには試料ガスが拡散により流入し、比較セルには、試料ガスのベースとなるガス(窒素や空気)が封入されています。熱線は定電流を流すことで加熱されており、試料ガスに基準ガスが(比較セルの封入ガス)の燃伝導率と異なるガスが含まれていた場合、測定側の熱線の温度が変化するため試料ガスの組成に応じて、抵抗値が変化します。その抵抗値の変化を、ホイートストンブリッジの不平衡電圧の変化として、測定対象ガスの濃度信号に変換して出力します。

●外部の振動に対してきわめて安定的である

●ガス濃度の急変化に対する安定性がある

●オイルシスト、ダスト、水分等の汚れに強い

 

関連アプリケーション

関連産業

関連製品

▶プロセス用レーザーガス分析計 PLGA-1000

 

▶煙道排ガス分析装置 ENDA-5000V2

形式TCA-51dTCA-51p
防爆構造耐圧防爆構造
ExdⅡB+H2T4
内圧防爆構造
ExpxdⅡCT4X
測定原理熱伝導度式
測定成分H2
測定レンジ最小レンジ0〜10 vol%
最大レンジ0〜100 vol%
オプションレンジ0-1~10 vol%未満 100-90~50 vol%
性能繰返し性ゼロ:フルスケールの±1.0%
スパン:フルスケールの±1.0%
直線性
(指示誤差)
フルスケールの±1.0%
ドリフト※1ゼロ:フルスケールの±2.0%/ 週
スパン:フルスケールの±2.0%/ 週
応答時間分析計入口より90%応答 20 秒以内※2
試料ガス 組成耐圧防爆構造・酸素濃度 21% 以下、ダスト 無し、ミスト 無し
・電気機器のグループⅡB、温度等級T4 に対応するガス・蒸気- 空気混合物、及び水素- 空気混合物と同等以下の危険性であること。
内圧防爆構造・酸素濃度 21% 以下、ダスト 無し、ミスト 無し
・電気機器のグループⅡC、温度等級T4 に対応する、ガス・蒸気- 空気混合物と同等以下の発火温度であること。
圧力1.98 kPa 以上
流量500 mL/min
温度周囲温度
排出点大気放出
接ガス部材質SUS316、FKM、ガラス、SiO2、Au など
外形寸法540(W)×395(D)×456(H) mm(取付板含む) 
質量約45  kg
表示LED デジタル濃度表示、状態表示
校正方式標準:手動校正  オプション:自動校正
アナログ出力※3出力内容濃度出力 1 ch
出力仕様絶縁出力 DC 4〜20 mA(DC 0〜16 mA/0〜20 mA、DC 0〜1 V/0-5 V/1〜5 V/0〜10 V はオプション仕様)
負荷抵抗 750 Ω以下
アナログ値警報出力電流/ 電圧のスパン幅の-10% から+110% の範囲で任意設定可能
接点出力(オプション)※3  出力内容分析計警報/ 分析計注意/ 校正・保守中/ 測定レンジ
出力仕様DC30 V/0.1 A(抵抗負荷)、ドライ接点COM 共通、動作時接点閉
接点入力 (オプション)※3 入力内容測定レンジ切換/ 自動校正シーケンス開始
入力仕様開放時電圧:DC24 V
短絡時電流:約10 mA
閉接点入力時に動作 
測定レンジ切換:ステータス入力
自動校正シーケンス開始:パルス入力(0.5〜1 秒)
通信(オプション)※3インターフェースRS-485
プロトコルModbus®RTU※5
通信速度19200/9600/4800/2400/1200 bps から選択
設置環境設置場所屋内設置
周囲温度-5~40℃ (直射日光、輻射熱のないこと)
相対湿度90% 以下
振動ポンプやファン付近など振動が大きなところは避けて設置して下さい(100 Hz、0.3 m/s2 以下)
粉塵環境基準以下
ユーティリティー電源電圧定格 AC100~120 V±10%、またはAC200~240 V±10%(但し最大AC250 V) 
電源周波数定格 50/60 Hz 共通 ±5%
消費電力電源投入時120 VA、定常時約40~50 VA
(電源電圧により異なります)
内圧防爆用保護ガス※4組成:窒素
圧力:196~690kPa
流量:掃気時 10L/min, 運転時 0.5L/min
露点:-30°C飽和以下

※1 大気圧が一定で、周囲温度変化が±5℃のこと。
※2 従来機種TCA-31と同様40秒以内への設定(工場出荷時)も可能です。
※3 シールドケーブルが必要です。
※4 内圧防爆構造の時に必要となります。
※5 ModbusはSchneider Automation Inc. の登録商標です。

外形寸法図・他(単位:mm)

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