AUTOMOTIVE オートモーティブ
HORIBAでは、ラボでの評価から実路計測まで、自動車開発に必要なあらゆる計測装置を取り揃えています。
また、材料の高強度化・軽量化に伴うマルチマテリアルの分析や、自動運転・電動化に向けたセンサ・バッテリなどの開発に貢献する分析を支えます。

- 積層セラミックコンデンサ(MLCC)の酸素欠損分析 ― カソードルミネッセンス測定システム
- 残存炭素量分析 ― 材料中炭素・硫黄分析装置
- フィルム材料の異物分析 ― 微小部X線分析装置
- 次世代ディスプレイ材料、量子ドットの蛍光分析 ― モジュール型蛍光分光測定装置
- ネオジウム磁石材料中の酸素分析 ― 酸素・窒素分析装置
- カーボンブラックやアルミなど材料中の水素分析 ― 水素分析装置
- 樹脂中のフィラーの複合分析 ― ナノ粒子解析装置、ラマン顕微鏡
- DLC 中の水素の深さ方向分析 ― グロー放電発光表面分析装置
- DLC 膜の分類 ― 分光エリプソメータ
- 腐食挙動の解析 ― ラマン顕微鏡
- 車両本体の腐食試験
- コーティング材料のめっき厚管理 ― グロー放電発光表面分析装置
- めっき成分濃度管理 ― 蛍光X線分析装置
- TERSによる MoS2(二硫化モリブデン)フレークの評価 ― AFMラマン
- 潤滑油・作動油中の磨耗粉の粒子径測定 ― レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置
- 試料表面温度の連続モニタリング ― 放射温度計
- 潤滑油環境下におけるトライボフィルム形成その場観察例 ― プローブラマンシステム
- Pd触媒のNO吸着 ― ラマン顕微鏡
車両用電子部品
積層セラミックコンデンサ(MLCC)
■酸素欠損分析
ハイブリッドカーやスマートフォンに多く搭載されるMLCCですが、誘電体層に酸素欠損が生じることで、抵抗が低下し、電流リークが発生することがあります。 HORIBA CLUE シリーズでは微小領域を高分解能で、感度よく分析できるため、誘電体層の微小部分析が可能です。
■残存炭素量分析
MLCCの脱脂・焼成工程で残存する炭素は、内部欠陥の原因となることから測定が不可欠です。 管状電気抵抗加熱炉方式のEMIA-Stepなら、加熱温度と時間を任意に設定できるため、炭素の全量分析だけでなく、温度別・状態別に分離させての分析が可能です。
フィルム
■フィルム材料の異物分析
高輝度X線による高速スクリーニングと強調表示で異物を迅速に検出できます。前処理不要、非破壊・非接触で分析できるため、異物に影響なく、断面だしの時間も短縮できます。
ディスプレイ
■量子ドットの蛍光分析
量子ドットはナノレベルの粒子径を変えることで、任意の色に光を変換するように作製できることから、次世代ディスプレイ 材料として使われています。 Fluorolog-3ではグレーティングを2枚使用した分光器を搭載しており、微弱かつシャープなピークを正確に検出することが可能です。
ナノ粒子の粒度分布測定にはSZ-100V2がおすすめです。
モータ
■ネオジウム磁石材料中の酸素分析
ハイブリッドカーや電気自動車のモータに使われる希土類磁石は、酸素量の違いにより磁気特性に影響を与えるため、酸素の分析が必要です。 酸素・窒素分析装置EMGAシリーズなら、簡単・迅速に酸素の定量分析ができます。
軽量化
マルチマテリアル材料
■カーボンブラックやアルミなど材料中の水素分析
ゴム製品において、物性を向上させるために使われるカーボンブラック中の有機物量は、水素を定量することで測定できます。 さらに昇温分析機能を使えば、有機物として存在している材料中の水素と、水分として表面に付着している水素を分離して測定 できます。EMGAなら金属中だけでなく、カーボンブラックやアルミといった材料中の水素分析も可能です。
■樹脂中のフィラーの複合分析
樹脂中のフィラーは分散性のコントロールが難しく、凝集すると接触面積が減少するため、性能が低下します。 特にナノサイズのフィラーは凝集しやすく、ナノレベルでの粒子径分布を測定できるnanoPartica SZ-100V2で、分散性を確認することが重要です。
ラマンなら三次元で分散状態を観察できます。
表面処理
DLC (Diamond Like Carbon)
■GD-Profiler2 なら迅速・簡単にDLC 中の水素の深さ方向分析が可能です。定性的な水素の有無やベーキング前後の大小関係の評価も可能です。
■UVISEL Plus を用い、非破壊・非接触で光学定数と膜厚を求めることで、DLC 膜を分類できます。
腐食
■腐食挙動の解析
ラマン分光装置ならSEM-EDXではわからない酸化物の組成や水酸化物との区別が可能なため、鉄さびの化学種を判別することで腐食挙動が解析できます。 また、XRDでは不可能な10μm以下の微小領域での測定が可能です。凹凸のある試料でも分析したい箇所を高空間分解能で測定できます。
■車両本体の腐食試験
めっき
■コーティング材料のめっき厚管理
一般的に行われる深さ方向元素分析であるXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)では1検体の分析に半日以上の時間がかかる場合があります。 迅速分析を実現するGD-Profiler2は、開発過程で求められる多検体の評価も可能です。
■めっき液成分濃度管理
希釈等の前処理不要、主成分の濃度変化や使用過程でめっき液に混入したニッケルやクロムといった共存元素も測定可能です。
摺動
トライボロジー
■TERSによる MoS2(二硫化モリブデン)フレークの評価
二硫化モリブデンの多層膜の層ごとの結晶性や、位置ごとの層数の違いが判別できます。また、AFM機能による表面形状・物理情報と、ラマンによる化学情報を同時に取得できます。
■潤滑油・作動油中の摩耗粉の粒子径測定
コンディショニングモニタリングの油中摩耗粉の粒子の大きさを測定することで、機械の劣化進行状態の判別が可能です。 ペーストセルを使用することで、試料を溶剤で薄める必要なく、グリスをそのままセットして測定が可能です。
■試料表面温度の連続モニタリング
非接触のため回転体の温度測定も可能。タイヤやベアリングなどの摺動面の連続温度測定などに。PCと接続するための専用ソフトウェアを用いてPC接続できます。
摩擦界面のその場観察
■潤滑油環境下におけるトライボフィルム形成その場観察例
潤滑油環境下において焼付きを防ぐトライボフィルムが形成されるメカニズムをその場で観察するため、プローブラマンシステムを用いた以下の実験系を用いて検証しました。
潤滑油環境下において焼付きを防ぐトライボフィルムが形成されるメカニズムをその場で観察するため、プローブラマンシステムを用いた以下の実験系を用いて検証しました。
触媒評価
触媒
■Pd触媒のNO吸着
ガスを触媒に流した時に内部で酸化物が生成していく状態を評価することで、触媒の還元性能を確認できます。低波数測定が得意なラマン分 光分析なら、金属酸化物の状態変化(PdO→Pd)を高感度で計測することができます。また、オプションを使うことで、In-situ サンプリングも可能です。