高精度分析のために

Figure 9 微量域炭素分析における精製器装着効果
Figure 9 微量域炭素分析における精製器装着効果

EMIA-Proでは,基本性能を高める開発を実施したが,より高精度な分析を行うためには,燃焼に使用する酸素ガスも重要な要素である。純度99%~99.99%の酸素ガスボンベでは,炭化水素ガスがおよそ20~30 ppm含まれている。試料燃焼時にこの炭化水素も燃焼し,プラス誤差となって現れる。このため,微量炭素分析においては,99.999%以上の高純度ガスを使用するのが望ましいが,ランニングコストに影響してくる。

高純度炭素分析に重要なことは,炭化水素の除去であり,高純度な酸素を必要としないEMIA-Expertでは,ガス精製器とフィルタ加熱機構を装備し,微量域の炭素・硫黄における高精度分析を実現している。Figure 9に,微量域炭素分析における精製器装着効果を示す。

おわりに

新型炭素・硫黄分析装置EMIA-Pro,Expertを開発した。
今回,

  1. 分析できない時間をなくす
  2. 使用者が使い方で悩まない
  3. 使用者の意見を一層取り込む

を基本コンセプトとして開発した。本装置はスタートラインに立ったばかりと考えている。今後も継続的に意見をいただき,ラインナップの拡張とともに,いただいた要求に特化して対応できるアプリケーション開発につなげていきたいと考える。


井上 貴仁
Takahito INOUE
株式会社 堀場製作所
開発本部 アプリケーション開発センター
科学・半導体開発部

平野 彰弘
Akihiro HIRANO
株式会社 堀場製作所
開発本部 アプリケーション開発センター
科学・半導体開発部
マネジャー

参考文献

[ 1 ]  辻勝也,平野彰弘,Readout (HORIBA Technical Reports), 2, 73(1991)
[ 2 ]  井上貴仁,Readout (HORIBA Technical Reports), 37, 56(2010)
[ 3 ]  駒谷慎太郎,Readou(t HORIBA Technical Reports), 20, 49(2000)



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