ガス成分分析方法の原理と特長

ガス成分分析装置は,鉄鋼をはじめとする金属材料分析においては,不純物分析であり,酸化物・窒化物・炭化物など各種セラミックスにおいては,主成分分析という位置づけである。いずれも研究開発から品質管理まで重要な分析方法である。ガスを発生させる機構として,「燃焼・酸化」と「高温・還元」を使用する。いずれも化学反応をベースとしていて,これら分析方法の特長である(Figure 2)。

Figure 2 EMIA,EMGA用途および相違
Figure 2 EMIA,EMGA用途および相違

 

各種材料中の炭素・硫黄分析には,酸素気流中燃焼-赤外線吸収法が用いられている。装置は,燃焼抽出部,検出部,データ処理から構成されている。燃焼抽出法として,取扱いの簡便さ,高温燃焼,攪拌効果などから高周波誘導加熱方式が用いられる。高周波誘導電流が磁製るつぼ内に保持した試料表面に誘起され,試料の抵抗により加熱される。
加熱にともない酸素による燃焼反応を生じ燃焼熱が発生する。これら二つの作用により試料は高温状態になる。この燃焼を促進するため,材料に合わせて,助燃剤としてタングステン,スズ,銅,鉄などが用いられる(Figure 3,4,Table 1)

Figure 3 原理
Figure 3 原理

Figure 4 高周波加熱方式
Figure 4 高周波加熱方式

Table 1 助燃剤の発熱
Table 1 助燃剤の発熱
Figure 5 赤外線検出器構造と光学フィルタ
Figure 5 赤外線検出器構造と光学フィルタ

 

高温燃焼により,材料に含まれる炭素・硫黄はガス化され,それぞれ二酸化炭素(一部一酸化炭素),二酸化硫黄として抽出される。抽出したガスは,過剰な酸素により,非分散赤外線検出器へ搬送され,それぞれのガス濃度に変換される。この信号を演算・積算し,最後に試料質量との割り算にて炭素・硫黄濃度を得るものである(Figure 5)。

非分散赤外線吸収法に使用する検出器・光学フィルタは,長年の技術蓄積により最適化されたものを搭載し,検出感度・安定性に寄与している。


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