XRF

蛍光X線分析(XRF)でできること

ポイント分析

X線ガイドチューブを搭載しており、直径数十μmの小さな照射スポットを実現することができます。 ピンホール(コリメータ)に比べて焦点スポットの照射強度が高いため、微量元素分析や異物などの微小試料の分析が可能です。

金属表面の腐食部位における酸素検出

材料分析において重要な元素分布情報を、非破壊で取得できます。SEM-EDXとは異なり、前処理不要で大きな試料をそのまま分析でき、カーボンや金属コーティング処理をしていない非導電性試料の分析も可能です。酸素の検出※が可能なため、腐食かどうかの判別ができます。
※軽元素検出オプション搭載時

マッピング分析

XGT-9000 は試料内部を分析のするための透過型X線検出器と電動ステージが搭載されており、各サンプル位置の元素像を取得するための試料走査が可能です。

  • 光学像、透過像、元素像を表示、自由な組み合わせで重ね合わせ表示も可能です。
  • 重ね合わせることで、どこにどんな元素が存在しているかを一目で確認できます。

定量分析

蛍光X線で定量分析を行う場合、大きく分けて2つの方法があります。一つは検量線を作成する方法、もう一つは理論演算のファンダメンタル・パラメータ法(FP法)という方法です。


FP法(Fundamental parameter method)

下図のように、既知のパラメータと測定された蛍光X線強度を使用して定量演算する手法。 標準試料を使用せず、濃度算出が可能。さらに高精度な結果を得るためには、標準試料を使って校正を行ったスタンダードFP法も可能。


検量線法

既知濃度・膜厚の標準試料を用いて、濃度と蛍光X線強度の関係式を用いて定量演算する手法。 ただし、測定元素毎に検量線作成が必要。

膜厚・コーティング

電子部品の微小部めっき膜厚測定

多層膜FPM (オプション)により、多層膜の付着量及び膜厚の測定が可能になります。 最大4層で1層あたり4元素まで測定が可能です。 測定モードは標準試料不使用のノンスタンダードモードと標準試料を用いた校正ができるスタンダードモードがあります。

コーティングは様々な部品の耐食性・潤滑性等の機能性を持たせるためにされるが、膜厚を一定にコントロールすることで品質を確保しています。XGT-9000であれば非破壊で多層膜の測定が可能です。

No.AuNiCu
付着量(mg/cm2膜厚(μm)付着量(mg/cm2膜厚(μm)付着量(mg/cm2膜厚(μm)
10.1870.0970.9601.0790.8940.997
20.1930.1000.9921.1150.9491.060
30.1910.0991.0041.1280.9521.063
平均0.1900.0990.9851.1070.9321.040
標準値0.18-0.90-0.90-

粒子検出

フィルタ上に捕集された異物の分析

XGT-9000シリーズでは、広域マッピングが可能で、異物のスクリーニングが可能です。 マッピング結果からCuとCaが検出されたため、CuとCaの重ね合わせ像から粒子検出機能を用いて、粒子径情報や粒子座標を取得できます。 より詳細な分析が必要な場合は検出された粒子についてポイント分析を行い、粒子の元素を特定します。

インライン・オンライン分析

液体中の無機成分を連続的に濃度管理

液体用フローセルの開発により液体の連続測定ができるようになりました。

生産ラインの液体中の成分濃度を連続的に管理したいというお客様の声をいただきました。
生産ラインからフローセルに液体を導入し、液体を流しながら、または液体を止めて測定できます。測定結果はシリアル通信により外部から取得でき、液体の濃度制御に使用できます。

Roll to Rollプロセスで膜厚や付着量を計測

蛍光X線センサヘッドをRoll to Rollプロセスに設置し、インラインで連続的にコーティング膜厚を測定できます。

蛍光X線の光学系をインラインで使用することで、フィルムコーティング、金属の膜厚やペーストの付着量等の連続検査が可能となり、抜き取り検査が不要になります。専用ソフトを使用することで膜厚が管理範囲内にあるかが一目で判別でき、測定結果はシリアル通信により外部から取得できます。

XGT-9000 Pro/Expert
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微小部X線分析装置 (X線分析顕微鏡)

MESA-50
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卓上型蛍光X線分析装置

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