事例:自動運転/ADASセンサ評価のための実環境(降雨)シミュレーション装置(交通安全環境研究所 様)

自動運転/ADASセンサ評価のための、実環境シミュレーション装置をご紹介します。実際の降雨・霧環境を再現し、センサへの影響を定量的かつ効率的に評価できます。

本納入事例は、PDFでもご覧いただけます。

目次

お客様のお困りごと

自動運転/ADASセンサ評価における課題

外界認識センサの性能は実際の複雑な交通、道路環境だけでなく、不特定な雨、霧、逆光、影などの天候に起因する環境の影響を受けます。一方、自動運転/ADASではその作動範囲を定義する必要があり、センサ性能を含め性能限界を見極めることが必要です。

こうした性能限界を定量的かつ効率的に評価するシミュレーション装置が求められています。

納入事例:効率的なセンサ認識性能評価を実現する設備

納入設備紹介

今回、降雨等の悪天候時の環境認識性能に焦点をあて、公道走行時の降雨状況を再現し、実際の降雨環境における実車走行中のセンサ認識性能を評価できる設備を、お客様とご一緒に検討し、構築しました。

本設備は、①降雨・ミスト模擬装置、②4輪等速ベンチの2つに大きくわかれています。

① 霧・雨(5段階)の降雨を再現できる環境模擬装置

降雨装置(動画あり)は、霧から雨、豪雨まで(20~100mm/h)の降雨を再現できる設備を納入いたしました。ただ水を噴霧するのではなく、実際の雨粒の再現にもこだわりました。

自動運転/ADASのバーチャル台上評価

自動運転/ADASの実路評価

グローバルでの公道走行試験サービス

霧・雨を再現できる環境模擬装置 降雨の様子(20秒)

② 自動運転/ADASを作動させるための操舵可能な4輪等速ベンチ

4輪等速ベンチ(動画あり)は、自動運転/ADASを作動させるための、台上で実走行状態にできる装置です。高速走行(~130km/h)やレーンチェンジ時の操舵が可能(ハンドル角45°程度:ただし停止状態ではフル転舵相当まで可能)で、既存テストコース等に自由に設置できるよう、可搬式としました。

高速走行・操舵が可能な4輪等速ベンチ 走行中の様子(11秒)

本設備を利用して降雨時のセンシング性能を検証している様子(13秒)

HORIBAは、お客様とご一緒に
お悩み事の解決策を検討します

HORIBAは、お客様のお困りごとやお悩みを解決するために最適な設備のご提案と、システムアップのエンジニアリングを提供します。

長年、排ガス評価設備をご提供してきた評価設備に対するノウハウと、HORIBA MIRA社の持つ幅広いエンジニアリングへのノウハウを組み合わせ、お客様とご一緒にお困りごとの解決策を検討し、最適な評価設備をご提案することが可能です。

また、従来はお客様にご対応いただいていた評価設備のシステムアップまで弊社で実施することで、お客様には評価・検証などの本来の業務に集中していただけます。

本設備活用事例

本設備の機能検証結果(自動運転/ADAS評価に使えうる性能があるか)はこちら
降雨環境下における車両の認識性能を走行状態で評価可能な試験装置の開発
著者:自動車技術総合機構 児島 亨、新国 哲也、河合 英直
堀場製作所 川添 寛、近藤 義則

本装置をお使いいただいた実例はこちら
降雨装置の導入と降雨環境下の認識性能評価に関する研究
著者:自動車技術総合機構 中川 正夫、児島 亨、山本 裕之

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