FCシステム評価(PEM)

FCシステム評価(PEM)

車載されるFCシステム(燃料電池システム)とはどのようなシステムか、開発においてどのような試験が必要になるのか、そしてHORIBAがどんな計測ソリューションを提案できるのか。株式会社本田技術研究所様へのご導入事例とともにご紹介します。

目次

本ソリューションの詳細はお問い合わせください

FCシステム(燃料電池システム)とは

燃料電池(FC)は、水素と酸素の化学反応から電気を作る装置です。再生可能エネルギーから作られた水素はグリーン水素と呼ばれ、製造時に二酸化炭素を排出しないことからクリーンなエネルギー源として注目されており、その水素から電気を作り出せる燃料電池への期待も高まっています。
FCを搭載した車両は燃料電池車(FCEV)と呼ばれ、車載用途では一般的に電解質に高分子膜を用いた固体高分子形燃料電池が採用されます。水素は貯蔵がしやすく短時間で充填でき質量当たりのエネルギー密度が高いため、FCEVはBEVと比較してスムーズな長距離移動の実現(連続航続距離)などが期待されています。

FCスタックの動作に欠かせない水素・空気の供給や加湿・冷却のための補器類と、FCスタックをあわせたシステム全体を「FCシステム」と呼びます。昨今、燃費と耐久性の向上、低コスト化、小型化など、FCEVで求められる要素を実現できるFCシステムの開発が進められています。

FCシステム評価・試験の課題

快適な走りや航続距離の最大化を実現するには、いかに効率よくFCシステムから電力を作り出し車両を動かすか、が重要です。FCシステムを電子制御するFC ECU(Electronic Control Unit)などの開発においては、膨大なパラメータを微調整しながら、最適な運転条件を探し出す適合試験が必要です。

制御パラメータは互いに影響しあうため、最適な運転状態を作り出すために同時に複数のパラメータを変える必要があり、適合作業は非常に複雑な作業になります。実機を動かして評価する場合、複数のパラメータを制御しながら最適条件を探索するという高度な作業が必要となり、経験を積んだエンジニアしか適合業務に対応できないという課題がありました。

HORIBAのFCシステム評価ソリューション

HORIBAは複雑なFCシステム評価の試験要件を理解したうえで、お客様のご要望にお応えする最適なFCシステム評価設備をご提案します。

FCパワートレイン評価設備

HORIBAの評価設備の特長

 

HORIBAの評価設備の特長

 グローバル各社への納入経験

HORIBAはグローバル各社へ「FCセル・スタック評価装置」と「FCシステム評価設備」、「FCパワートレイン評価設備」を納入してきました。FCシステムの適合試験だけではなく、排気・排水の計測や、安全対策や環境に配慮した後処理装置などを含む試験室全体のレイアウトも、自社装置と他社装置を組み合わせて構築し、トータルでご提案します。

 

 幅広いアプリケーションに対応した評価装置オプションをラインアップ

FCは車両だけではなく船舶や定置発電など、多様なアプリケーションへの適用が期待されています。HORIBAは、お客様の開発ニーズにあわせて低温室や負圧室などの幅広い計測オプションを提案します。
また、アプリケーションにより異なるFCシステムへの出力要求を模擬し、FCシステム適合作業を効率的に行える、モデルと実機を連携させたX-in-the-Loop-Simulationの評価にも対応できます。

 

 試験要件を理解した設備提案

誰でも複雑な試験を実行できるように、お客様の試験要件を理解したうえで試験自動化システムを作りこみます。ご要求に応じて、HORIBAの自社設備にて事前に評価システムを作りこみ、現在稼働している設備のダウンタイムの最短や新たな設備の垂直立ち上げを実現します。さらに、設備納入後も国内に多数あるサービス拠点を活かした手厚いサポートも提供します。

 

FCシステムの開発や、FCシステムを用いたアプリケーション開発における評価設備導入の検討、開発プロセスの自動化・効率化を検討の際には、ぜひお声かけください。

株式会社本田技術研究所様へのご導入事例

燃料電池と補器類をシステムレベルで開発でき、開発工数を低減する自動試験設備を、最小のダウンタイムで導入しました。

株式会社本田技術研究所様へのご導入事例

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