ブレーキシステム試験・評価
各種検証項目を効率的に・確実に評価できる部品・システム評価用のダイナモメータです。
電動車両の電費・航続距離向上に貢献する回生ブレーキについて、どのような試験が必要になるのか、回生ブレーキ試験に対応したダイナモメータやテスティングサービスとともにご紹介します。
回生ブレーキは、モーターの回転軸を外部から回すと電圧が発生する性質を用いたブレーキシステムです。 従来の摩擦ブレーキは回転エネルギーを熱に変換して減速させるのに対し、回生ブレーキは回転エネルギーを電力に変換して減速させます。発電した電力を車載バッテリーに充電、電力走行時に利用することで、電動車両の電費・航続距離の向上に貢献します。
電動車両では、油圧ブレーキ(機械式ブレーキ)と回生ブレーキ、さらにハイブリッド車の場合はエンジンブレーキとを協調制御させることで、適切な制動力を発生させつつ、回生ブレーキから効率よく電気エネルギーを取り出しています。
・油圧ブレーキと回生ブレーキの協調制御
上記の通り、油圧ブレーキと回生ブレーキは協調制御され、安全に停止でき、かつ効率よくエネルギーを回収できるように設計されています。より安全に、より効率よくエネルギーを回収できる協調制御の適合が求められます。ブレーキ協調制御の評価はブレーキシステム単体や駆動系、車両で行われ、設計通りの車両停止・回生が行われているかを検証します。
・回生ブレーキ動作時のブレーキフィーリング
従来の油圧ブレーキでは、ドライバーがブレーキペダルを通じてダイレクトに油圧を操作することで減速できていました。しかし、回生ブレーキでは油圧を感じることができず、ドライバーの想定と異なる減速が起きてしまいます。この課題を解決し、できる限り従来のフィーリングで運転できるよう、協調制御の最適化や部品を用いた工夫などが施されています。
HORIBAは1960年代より鉄道用の回生ブレーキ評価設備を納入してきました。鉄道用途で培ったノウハウを結集させた車両向けのブレーキ評価設備やテスティングサービスを提供します。
ブレーキシステム、駆動系、車両試験用のダイナモメータとテストオートメーションシステムで、効率的な回生ブレーキ試験を実現します。
・ブレーキダイナモメータにおける回生協調ブレーキ制御
テストオートメーションシステム STARS Brakeは、回生協調ブレーキ作動時の分配マップにおいて入出力パラメータを1軸または2軸で設定できます。これにより、制動状態に応じて分配マップに対応した摩擦ブレーキと回生ブレーキ量を分配でき、リアルに近い回生制御を可能にします。
1928年からブレーキ評価設備を開発し、300台以上の納入実績をもつHORIBAが、GTR No.24準拠のブレーキエミッション試験をはじめ、幅広い要望に対応した受託試験を実施します。詳細はお問い合わせください。
標準性能テスト、GTR No.24対応のブレーキエミッション(BPE)試験、引き摺り試験、NVH試験、環境試験、水/塩水試験、DTV評価、電動パーキングブレーキ試験、顧客要望の特殊試験など
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