同校の向 雅生教諭ご協力のもと、 HORIBAグループの社員が講師となり、オンラインで “染色実験※”と“観測実験”を行いました。
※染色実験:マイクロプラスチックのみに反応する染色液を砂のなかに入れて染め上げることで、光を当てるとマイクロプラスチックのみが発光する状態にすること。
近年、河川や海洋の生態系、人の健康に影響を及ぼすとされるマイクロプラスチック(5㎜以下のプラスチック)が問題となっており、プラスチックごみの減量をはじめ、環境保全に向けたさまざまな施策が国内外で進められています。そのような背景から、体験授業ではHORIBAが制作したマイクロプラスチック観測キット(特許出願済)を用いて、スプーンひとさじの砂に一体どれだけのマイクロプラスチックが含まれているのかを自分の目で確かめてもらいました。海洋環境が抱える課題を自分事として捉えてもらうとともに、見ただけでは分からない物を「分析・測定」して数値化する重要性を理解してもらうことを目的としています。
生徒たちからは、「少量の砂のなかにもプラスチックが確認され、自分たちの行動を見直さなければならないと思った」、「海に泳いでいる魚がプラスチックを食べてしまうと、今後の海の状態が心配」などの声が寄せられました。
今回使用したマイクロプラスチック観測キットは、LEDの電気配線や光学フィルターなどプラスチック製でないと安全性や機能性を保てない箇所以外、全てリサイクル可能な段ボールでつくりました。キット内部は、光の反射を防止するため全面黒色でカラーリングしていますが、内部、外装ともにカラーリングには環境に配慮したインクを使用しています。
段ボール製の観測キット
HORIBAは分析・計測技術の提供を通して、地球環境保全、人の安全や健康、エネルギー問題の改善に貢献することを企業理念として掲げています。マイクロプラスチックの観測が、学生の環境問題について考えるきっかけになれば嬉しいです。
(現在観測キットは試作段階であり今後の授業については未定です)