1細胞レベルのATPを高感度に検出する微生物迅速検査装置 Rapica

小牧 直人, 中山 秀喜, 深尾 嘉希, 中井 陽子* | |   技術論文

*株式会社堀場アドバンスドテクノ

微生物は目視で確認できないため,対象の微生物に応じた培地や温度条件で培養を行い,目視で観察できるサイズまでコロニー形成をさせることで検出することができる。しかし,微生物のコロニー形成までには微生物種にもよるが数日~数週間の時間を要する。医薬品の製造工程で使用される製薬用水では4~7日間,無菌医薬品の出荷試験に使われる無菌試験では14日間もの培養を行う必要がある。しかし,近年の技術発展により微生物の成分や代謝物を直接測定することで直接(非培養)もしくは短時間の培養で微生物検出ができる装置が開発されており,HORIBAでは,微生物が持つ極めて微量のATPを短時間で検出できる微生物迅速検査装置Rapicaを開発した。その特長及び測定事例について紹介する。
*ATP: Adenosine triphosphate(アデノシン三リン酸)
キーワード
微生物迅速法,ATP法