車載型排ガス計測システムOBS-ONEシリーズが「第46回機械工業デザイン賞」で最優秀賞「経済産業大臣賞」を初めて受賞

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「第46回機械工業デザイン賞」にて、当社の車載型排ガス計測システム「OBS-ONEシリーズ」が最優秀賞である「経済産業大臣賞」を受賞しました。公益財団法人日本デザイン振興会主催「2015年度グッドデザイン賞」に続く受賞であり、社会的課題に対する有効なソリューションとしての革新性とともに、小型軽量かつ使いやすさにこだわったデザインを高く評価された結果と考えます。今後もユーザーエクスペリエンスやユーザビリティーのさらなる向上をめざし、お客様に価値のある製品提供を実現します。

 

受賞製品について

車載型排ガス計測システム「OBS-ONEシリーズ」は、路上走行中の自動車から排出される排ガス成分(CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)、PM(粒子状物質)など)の量を測定する車載型の計測システムです。2017年9月から欧州で開始される乗用車のRDE(Real Driving Emissions:実路排ガス試験)規制を見据えて発売しました。
これまで、自動車の排ガス試験は試験室内において定置型排ガス分析装置やシャーシダイナモメーター(※1)などを用いて実施されてきましたが、今後は、RDE規制による路上試験も併せて適用されることになります。当社の定置型排ガス分析装置は1966年に第一号機が開発され今年で50年の歴史を誇り、現在も世界シェア約80%(※2)を有する、排ガス計測におけるデファクトスタンダードです。「OBS-ONEシリーズ」は、当社が半世紀以上培ってきた試験室内での排ガス計測技術とノウハウを、小型軽量のボディに収めることで車載計測を実現し、実際に走行する自動車から路上に排出されている排ガスの情報を提供します。
本製品では、ユーザーの使いやすさという点でも最大限の工夫を施しました。「第43回機械工業デザイン賞」で審査委員会特別賞を受賞した直観的なユーザインターフェースを持つ統合計測プラットフォーム「HORIBA ONE PLATFORM」を採用し、誰でも素早く習得できる操作性を実現しました。また、計測装置の車両への搭載に必要な時間や設置場所などの搭載性にも着目し、使いやすさと安全性を追求。あらゆる車両に搭載しやすいモジュール構成で、工具を使わず機器の設置を可能にしたほか、ガス配管や通信ケーブルを装置前面に集約し、作業性の向上にも努めました。さらに、車両に人が乗っている時の重量バランスに近くなるよう、計測装置を座席に設置することも可能なコンパクトなデザインを実現しました。
※1 シャシーダイナモメーター:排ガス試験の際に自動車を室内に固定して走行させるための装置。路上走行時の負荷を与えることができるようにしたローラの上に自動車をのせて走行させる。
※2 定置型排ガス分析装置の世界シェアは自社調べ

 

機械工業デザイン賞について

機械工業デザイン賞は、日刊工業新聞社が経済産業省の後援、日本商工会議所や各工業団体の協賛を得て、わが国工業製品のデザインの振興・発展を目的に1970年に創設され、今年で46回目を迎えます。賞は主として生産財を対象としており、この間に受賞した多くの製品は、新しい時代のデザインの方向性を示唆する先端的製品として高く評価されています。近年は審査の範囲が生産財から医療機器、輸送機器、福祉機器などへと広がりを見せており、さらに外国製品にも門戸を開いて国際色も強めています。
当社製品の機械工業デザイン賞の受賞歴は、以下の通りです。過去3回 同賞の審査委員会特別賞を受賞しましたが、最優秀賞である「経済産業大臣賞」の受賞は今回が初めてです。

  • 2012年 第42回 審査委員会特別賞 ポータブルガス分析計「PG-300」
  • 2013年 第43回 審査委員会特別賞 エンジン排ガス測定装置「MEXA-ONE」/統合計測プラットフォーム「HORIBA ONE PLATFORM」
  • 2014年 第44回 審査委員会特別賞 有害元素蛍光X線分析装置「MESA-50」

 

「機械工業デザイン賞」受賞発表ページ(日刊工業新聞社サイト)
http://corp.nikkan.co.jp/p/honoring/kikaikogyodesignshou

 

関連情報

製品ご紹介

車載型排ガス測定システム OBS-ONEシリーズ