部材の品質監査がその場でできる/有害元素分析装置 発売

|   ニュースリリース

RoHS指令・ELV対応/原材料中の有害元素含有を10秒で判定
測定精度はそのまま従来品比1/20と超軽量
食の安全・安心をさらに横展開⇒食品・土壌・宝石など専用パックも開発予定

当社は、X線を使って物質の元素を定性・定量する蛍光X線分析装置の新型「MESA-50」を開発、9月5日発売します。本機は、電子・電気機器のカドミウムや鉛など有害元素の含有の有無を判定する専用分析装置で、A4サイズと卓上型では業界最小(当社独自調べ)、当社従来装置比1/20と軽く持ち運び可能です。しかも、性能は従来の設置型と同じで、製造ラインの近くに固定配置されることが多い品質管理装置の中にあって、場所を取らないだけでなく複数箇所に移動して1台で検査することができます。さらに、このタイプで業界初のバッテリー内蔵のため、取引先との商談や原材料納入元へ持ち込みその場で直接品質確認など、携帯パソコンを使ったプレゼンのような使い方もできる検査室を飛び出せる分析装置です。中国をはじめとするアジアを中心に輸出も行います。
今後、有害元素規制対応の本機をベースに、野菜.魚.米など食品中の有害成分有無を判定するものや、工場敷地の土壌中の重金属調査、宝石の含有成分鑑定など、市場用途別専用パックも開発していく計画です。

 

有害成分検査用の蛍光X線元素分析装置 MESA-50について

品質管理用に使われる蛍光X線分析装置は、他の品質検査に使われる装置と同じく据置きなものが多いなかで、分析性能は当社従来品の設置型と同じなうえ、本体の設置面積がA4サイズ、重さ12キログラムと小型軽量・設置スペースがわずかで済み場所をとりません。分析部に高速高感度な小型検出器を採用したことで、簡素化したX線光源をはじめ、装置全体の部品点数を半分に減らし、圧倒的な小型軽量を実現しました。その上で本機は、対象元素をカドミウム、鉛、水銀、クロム、臭素、ヒ素、塩素の7つに絞り、分析部分が画像で確実に確認できるCCDカメラ内蔵、そして分析結果はこれら成分ごとに含有しているかどうかを"OK"か"NG"で表す、有害成分の有無を簡単に、しかも確実にわかる専用判定装置です。しかも、有害元素専用分析装置では初めてバッテリー内蔵し、その能力も連続6時間と長時間で、モバイルパソコンのように野外での使用にも対応します。
生産場面での品質管理の他では、人の健康に関わる魚介類や野菜でも元素分析が注目されています。
例えば、餌や肥料に起因して"うなぎ"に水銀が入っていないか? 野菜に鉛が混入していないか?といったもので、食品流通業界での水際検査や生産者側の安心を証明・アピールするための自主検査などでも蛍光X線分析装置が使われるケースがあります。
これら食の安全・安心市場に対応するため、今回上市の製造業向けをもとに、米.野菜.魚介類など食品向けや土壌汚染検査用を、さらに宝石の含有成分の検査市場向けなど、用途市場にあわせた専用機種も開発していく計画です。

 

主な用途

欧州RoHS指令/中国版RoHS指令やELVなどの有害元素分析のスクリーニング用
今後⇒米のカドミウム汚染や野菜や魚介中の有害物質検査、工場敷地の土壌中の重金属検査

 

主な特長

  1. 一人で持ち運び&測定ができる小型軽量。さらに、バッテリー内蔵。屋内で卓上型としての分析に加えて、屋外に持ち出しても使用できます。
  2. 分析作業は誰にでも簡単。CCDカメラで映しだされる画像で分析場所を確認し、試料別(金属.プラスチックなど8種類)測定ボタンを押すだけ。分析結果は、対象元素毎に有無を「OK」と「NG」表示と"○×"式で、専門的知識が必要なく確実に品質管理作業をサポートします。

 

主な仕様

外形寸法(本体)21(W)×30(D)×20(H)センチメートル
質量(本体)約12キログラム
電源AC:100~240V  バッテリーは、約6時間の連続起動が可能
測定元素カドミウム.鉛.水銀.クロム.臭素.ヒ素.塩素(測定対象:固体.液体.粉体)