FTIR法エンジン排ガス測定装置「FTX-ONEシリーズ」の2製品を同時発売

|   Press Release

カーボンニュートラルの実現に向けて、多様なガスを低濃度・小流量・高速で連続測定~FTIR法を用いた排ガス測定装置の市場投入から30周年~

当社は、自動車・航空用エンジンメーカーや触媒関連メーカー向けにFTIR法エンジン排ガス測定装置「FTX-ONEシリーズ」の「FTX-ONE-CL」および「FTX-ONE-RS」を8月27日より販売開始します。いずれもフーリエ変換赤外分光(FTIR)法※1を用いて、排ガスに含まれる成分のうち、二酸化炭素、窒素酸化物、ホルムアルデヒド、アンモニアなど最大28成分のガスの濃度を連続測定します。
地球環境保全に貢献することを企業理念に掲げる当社グループは、カーボンニュートラルの実現に向けて、新燃料の開発や各国が取り組む排ガス規制強化への対応など幅広いニーズに応えます。 
 

開発の背景

カーボンニュートラルや大気環境改善への要求の高まりを背景に、自動車のみならず建機や船舶など内燃機関(エンジン)を使用するさまざまな分野で、新燃料・新動力の採用やさらなる排ガス抑制技術の開発など、多くの取り組みがなされています。
当社でも、このような社会要請に応えるべく、さまざまな分析原理を用いた排ガス分析計を開発してきました。「FTIR法」は、そのようなガス分析原理として当社が採用してきたものの一つで、最近、欧米の排ガス規制における認証試験用途に認められるなど、その有用性があらためて見直されています。当社では、最新の規制動向なども踏まえ、FTIR法を用いた排ガス測定装置の市場投入から30周年を迎えた節目に、FITR法排ガス測定装置のラインアップに新機種を追加しました。この新機種市場投入により、自動車・建機・船舶などの幅広い分野において、高効率で低排出な動力システムの実現にいっそう貢献していきます。
 

製品特長

1. FTIR法エンジン排ガス測定装置「FTX-ONE-CL」(希釈測定)
  • 独自の長光路専用の高性能光学セル※2により希釈排ガス中の低濃度成分を高精度に測定
  • 当社比 約1/2※3のコンパクト設計により試験の効率化に貢献
  • 最新規制動向を見据えた研究開発に貢献

 

「FTX-ONE-CL」は、乗用車の排ガス認証試験のスタンダードである「CVS希釈排ガス計測システム」への接続を前提としたガス分析計です。独自の長光路専用の高性能光学セル※2を採用することで、従来測定が難しかった希釈された排ガス中の低濃度成分を高精度で測定できます。
設置面積・重量において当社比 約1/2※3のコンパクト設計を実現。キャスターの改良などにより耐久性・可搬性を向上させたことで、ラボ内分析機器のレイアウト変更にも柔軟に対応できます。
本製品は、米国環境保護庁(EPA)の現行排出ガス規制(LDV Tier3)※4で要求される亜酸化窒素(N2O)や天然ガス自動車の非メタン有機ガス(NMOG)の計測、また、EUの次期排ガス規制(Euro 7)で検討される亜酸化窒素(N2O)、ホルムアルデヒド(HCHO)、エタノール(C2H5OH)の計測など最新規制動向を見据えた自動車開発試験が可能です。
 

2. FTIR法エンジン排ガス測定装置「FTX-ONE-RS」(ダイレクト測定)
  • 世界最小クラス※5の高性能光学セルにより約1.5秒の高速応答(従来比約40%縮小)、小流量測定(従来比約20%縮小)を実現
  • FTIR法では測定できないTHC・O2も含めた複数成分もワンラックで測定
  • 現行規制の対応、次期規制を見据えた研究開発に貢献

 

FTIR排ガス分析計としては世界最小クラスの高性能光学セルの採用により、従来比約40%縮小したガス置換時間約1.5秒の高速応答を実現しました(出力間隔0.2秒)。さらにサンプリング流量を最小限に抑えているため、小流量での高速応答が要求される排ガス後処理触媒の評価などに最適です。

FTIR分析計に加えて、全炭化水素(THC)計や酸素(O2)計の搭載も可能。FTX-ONE-RS一台で、FTIR法では測定できないTHC・O2も含めた複数成分の排出挙動解析ができます。エンジンに供給される空気とガソリンの比率のモニタリングや、バイオエタノール燃料をはじめとする新燃料評価など、幅広い用途に応用できます。
また、EUの現行重量車規制(Euro V)などで要求されているアンモニア(NH3)排出濃度のダイレクト計測に対応しています。
その他、各国・各地域の次期排ガス規制で注目されるNH3、亜酸化窒素(N2O)などの成分の計測が可能で、最新規制対応のためのエンジン・後処理触媒開発試験に貢献します。

 
当社従来機種と比較した排ガス測定の試験例
→高速応答により、より細かな濃度変化にも対応!
 

※1 フーリエ変換赤外分光(FTIR)法:赤外光を2つの光路にわけて物質に照射した際に生じる物質固有の吸収パターンから成分を定量する手法
※2 最適なガス置換速度とサンプル流量になるよう自社開発
※3 当社 FTシリーズ(MEXA-ONE FT)比べ
※4 軽量車、特定の条件を満たす大型自動車を対象とした排ガス規制
※5 2018年5月当社調べ

FTIR法エンジン排ガス測定装置「FTX-ONE-CL」(希釈測定)  外形寸法:438(W) × 765(D) × 950(H) mm 質量:約 160 kg
FTIR法エンジン排ガス測定装置「FTX-ONE-RS」(ダイレクト測定) 外形寸法:655(W)×850(D)×1,970(H) mm 質量:約 430kg