新型粒子径分布測定装置「LA−950」発売

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当社は、レーザ光を使って微粒子の大きさを測定する、粒子径分布測定装置の新型「LA−950」を9月1日から発売します。ナノテク時代の到来であらゆる粒の大きさを計測したいという市場ニーズに応え、最小0.01μm(10nm)〜最大3000μm(3㎜)の業界一の測定範囲を実現しました。先端技術開発から工場での品質管理まで、粉体を扱う全ての用途に対応可能な最上位機種です。測定時間も従来比4分の1の約1分に高速化。さらにナビゲーション機能による簡単操作で高精度測定できます。グローバル市場をターゲットにした世界戦略製品で、2007年までに世界シェア20%、国内シェア50%を狙います。

<粒子径測定について>
各種の工業プロセスで取り扱う粉体の“粒子”の大きさは、製品の機能性を特徴づける大切な要素の一つで、それをコントロールすることで製品の性能を80%以上特徴づけるとも言われています。粒子径分布測定装置はセラミックスや顔料、電池材料、触媒、化粧品、食品など幅広い分野で研究開発から品質管理の目的で使われており、その市場規模は世界で年間300億円を超え、今後も年8%の勢いで拡大が見込まれています。当社はレーザ回折/散乱式の同装置市場で、世界シェア約10%、国内シェア約30%を占めています。
近年のナノテクノロジーの発展に伴い、粒子の微細化・複合化がますます進むにつれ、市場ではさらに高精度で使いやすい粒子径分布測定装置を求める声が高まっています。

<今回の新製品>
本製品は当社粒子径測定装置ラインアップの最上位機種として、「世界最高性能」をコンセプトに開発しました。長年培った光学設計技術を生かし、0.01μm(10nm)〜最大3000μm(3㎜)という、レーザ回折/散乱式で業界一の測定粒子径範囲を実現。±0.6%の高精度保証でありながら、試料のサンプリングから測定・洗浄まで一連の作業を約1分(従来機種比:約4分の1)で高速測定できます。さらにナビゲーション機能搭載により、測定の手順や条件設定等が適切に導かれ、初めての操作も迷うことなく簡単に行えます。
測定範囲、精度、スピード、使いやすさの全ての面で、世界最高水準の性能を実現した本製品は、日本国内のみならず、グローバル市場をターゲットにした世界戦略製品として、積極的に拡販展開していきます。

<主な特徴>

  1. 業界一の測定レンジ:0.01μm(10nm)〜最大3000μm(3㎜)を実現。
    ナノ粒子からミリ単位の粉末までの大きさを1台で測定。
  2. 高速測定:試料サンプリング・測定・洗浄までが1分以内の高速処理。
  3. 簡単操作:画面のナビゲーションに従って条件設定・手順を選択するだけ。
    セルの交換・取り外しなどのメンテナンスがワンタッチで可能。


<測定分野と用途例>
「セラミックス」ファインセラミックス粉体材料の研究開発、材料出荷・受け入れ検査。
「化学工業」樹脂・顔料・接着剤・高分子などの機能性向上、合成手法の研究開発・品質管理。
「薬品・化粧品」製剤、造粒、粉砕、コーティングなどの研究開発、品質管理。
「触媒・電池材料」新規材料開発、改良など研究開発、品質管理。
「半導体材料」半導体ウエハ研磨用研磨剤の製造管理、封止材の開発、管理など。
「食品・飲料」味、舌触り、賞味期限のコントロールなど。

<標準価格>980万円(税抜き)

<販売目標台数>初年度 200台(輸出含む)


<主な仕様>
測定範囲:0.01〜3000μm
測定時間:約1分(分散媒注入から循環系洗浄、および粒子径分布結果表示まで)
外形寸法:700(W)×500(D)×450(H)mm(突起部はH490mm)
質量(測定部):約80kg
・本製品は本体、パソコン・モニター、プリンター合わせて一式での販売。


<測定方式>(レーザ回折/散乱式)
粒子に光が当たると、粒子から散乱光が生じます。この散乱光は、粒子径が大きければ、光源に対して180°の方へ相対的に集中し、粒子が小さければ360°全方向に散乱します。散乱光強度とその角度分布を複数の検出器を配置して捕らえ、粒子径とその分布をMie散乱理論に基づいて算出しています。
(Mie散乱理論:Mie散乱は波長や粒子の大きさに関わらず、散乱光強度及びその角度分布を計算するものです。)

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