新型溶存酸素計「HD-960LR」を7月に発売

|   ニュースリリース

対応薬液種を拡大し、半導体製造における歩留まり向上に貢献

株式会社堀場アドバンスドテクノは、半導体メーカーおよび半導体製造装置メーカー向けに新型溶存酸素計「HD-960LR(エイチディキューロクマルエルアール)」を開発し、7月1日に販売開始します。
近年半導体の微細化や高性能化に伴い、半導体製造プロセスに使用される薬液が多様化し、薬液ごとの適切な管理が求められています。新型溶存酸素計は、半導体製造プロセスにおける薬液中の溶存酸素を高精度に連続モニタリングします。センサー内部に新たな機構を追加したことで、電解液の変質を抑えられ、アンモニア水や特定の有機溶媒にも対応できるようになりました。さらに、業界トップクラスである約1年のセンサー交換周期を実現。超純水に関しては弊社製品従来比約1.3倍、アンモニア水に関しては従来比約70倍の長寿命化であり、センサーを交換する頻度が減ることで作業の効率化につながります。
HORIBAグループは、今後もお客様の多様なニーズに応え、半導体製造の歩留まり向上に貢献してまいります。
 

開発の背景

半導体製造プロセスでは、ごく微小な異物の付着が半導体の動作不良を引き起こす可能性があります。そのため、半導体製造プロセスにおいて、シリコンウエハの洗浄や表面加工を行うエッチングなどに使用される薬液の管理は歩留まり向上の点でも非常に重要です。近年の半導体の微細化や高性能化に伴い、半導体製造プロセスに使用される薬液が多様化。これにより薬液中に溶解した酸素の影響を受ける薬液も増加しました。このような背景から、お客様のニーズに応え、新たにアンモニア水や特定の有機溶媒に対応し、溶存酸素を連続でより長期間測定できる「HD-960LR」を開発しました。
 

主な仕様

名称:新型溶存酸素計「HD-960LR」
測定項目:
低濃度アンモニア水中溶存酸素濃度 (アンモニア濃度1%以下、試料温度25℃±2℃)※1
有機溶媒中溶存酸素濃度(水よりも沸点が高いこと)※2
純水中溶存酸素濃度
※1※2:純水測定時相当の溶存酸素量を出力します
外形寸法:
溶存酸素センサーユニット:200(W)mm x 95(H)mm x 135(D)mm
ボトルユニット:179(W)mm x 211(H)mm x 123(D)mm
変換器:96(W) mm x 96 (H) mm x 115 (D) 
ケース奥行:約105 mm(パネルマウント時)
質量(本体):
溶存酸素センサーユニット: 約1.7 kg
ボトルユニット:約1.6 kg(内部液の質量は含まず)
変換器:約550g
サンプル温度範囲: 20~60℃

新型溶存酸素計「HD-960LR」 左から、センサーユニット、ボトルユニット、変換器
新型溶存酸素計「HD-960LR」 左から、センサーユニット、ボトルユニット、変換器
測定フロー図 薬液を排出させる場合
測定フロー図 薬液を循環させる場合