繊維工場の排水処理における返送汚泥槽の管理事例

返送汚泥槽でのpH測定における課題

排水処理設備を有する多くの事業所では、排水処理を効率良く行うために、生物反応槽で使用した活性汚泥を再利用します。活性汚泥を再利用するための“返送汚泥槽”は、微生物の生物化学的酸化反応によりpHは酸性に傾いてしまいます。処理能力を維持するには中性に保つ必要があり、返送汚泥槽のpH監視は極めて重要です。
しかし、電極の劣化や指示値のずれの原因となる有機汚れが非常に多く、連続測定が困難な現場もあります。また、バッチ測定で監視する場合は、日頃の測定作業や電極のメンテナンスに多大な工数が発生することも課題です。

工場排水の処理プロセスイメージ

2か月間ノーメンテナンスでpHの連続測定が可能に
 

■現場の課題

ある繊維工場の返送汚泥槽では、汚泥がpH電極に多く付着し、指示ずれ・感度低下が著しいため、連続測定が不可能でした。そのためpH監視は毎日のバッチ測定を実施され、多大な作業工数がかかっていました。

 

■評価の結果

セルフクリーニングpH電極を用いて2か月間の実装評価を実施したところ、安定した性能結果が得られることを確認しました。

 

pH標準液を用いた電極の性能確認結果
標準液
 
指示値
(開始時・校正済)
指示値
(終了時・2か月後)

 
6.866.866.820.04
4.014.013.990.02
9.189.189.190.01

pH標準液を用いて電極の性能確認を実施。評価開始時と終了時の前後で、電極の性能は大きく変化しませんでした。セルフクリーニングpH電極なら、従来のpH電極では難しかった返送汚泥槽での連続測定が可能になります。

pH計の管理にかかる作業時間の比較(2か月間*1
 Before
ハンディ型pH計
After
セルフクリーニングpH電極
測定5分/1回×40回
200分
0分
校正5分/1回×5回
25分
0分*2
現場までの移動5分/1回×40回
200分
0分
電極メンテナンスに
かけた合計時間
425分0分

*1 お客様の使用環境によりメンテナンス周期は異なります。
*2 初回取付時の校正作業時間は除きます。

左写真 : ある繊維工場の返送汚泥槽
右写真 : 実装評価2か月後のセルフクリーニングpH電極

本ページでご紹介した事例を資料にまとめております。下記よりダウンロードいただけます。

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