医薬品・食品の製造現場が求めること

医薬品や食品を製造している現場では、その製品が人の健康や生命に直接かかわるものであるため、原料の投入から反応工程、ボトリングして出荷するまで一貫して清潔で衛生的に行われます。その製造装置やタンクは洗浄が繰り返され、徹底的に雑菌や異物の存在を排除しています。
そのため必要となる連続監視用のセンサには、配管中に組み込むことができ、かつ洗浄性、排出性に優れたセンサが求められています。

フロースルー導電率センサの誕生~コンタミレスを目指して

これまで堀場アドバンスドテクノはさまざまな形で導電率計を作ってきました。導電率は半導体分野における薬液の濃度管理から水耕栽培の液肥の配合管理まであらゆる分野で幅広く使われているものです。医薬品では注射用水の品質管理、食品ではCIP洗浄の界面検知などに役立てられています。
従来の導電率センサは棒状の検出部を配管内に突き出す形で取り付けるため、液の滞留を生み、センサ内部の洗浄性に問題がありました。

フロースルー導電率センサこれを解決するために、サニタリー性を最優先に考えた突起物がないストレート構造の導電率センサの開発に着手、その形状は電極と温度センサを配管内周の円周に配置、凹凸がないように埋め込み、サニタリー配管と同じ内径で貫通するものとしました。このセンサならば、製品や定置洗浄(CIP)薬液などが配管内に残留・滞留せず完全に排出されるため、コンタミレスもねらえます。

開発完了までさまざまな問題にぶつかりましたが、これまで培ったノウハウと強い意志が結実し、医薬品や食品の製造現場に理想的な導電率センサを誕生させることができました。このサニタリー性・洗浄性に優れた貫通形のデザインを“フロースルー”と呼び、さらに温度計や圧力計に展開を広げています。
また新開発の4極のフロースルー導電率センサは、従来の電極式導電率センサの常識を越えた直線性を持ち、幅広いレンジの測定を可能にしました。1.5S、2S、2.5S、3S、4S、4.5Sヘルールの6サイズをラインナップしたことで、医薬品・食品製造の多くのプロセスに対応します。

*導電率について

液体の電気の流れ易さを示す指標で、液中に溶け込んでいる物質(電解質)の種類と量に関係があり、液体の導電率を知ればその濃度や性質を知ることができます。※詳細は以下をご参照ください。

  1. 導電率とは
  2. セル定数とは
  3. 導電率の基準は
  4. 水溶液の目安
  5. 温度補償