ぶんせきコラム

お肌のケアは弱酸性?


5月に入ると陽射しもいっそう強くなり、女性はとくにお肌のケアが気になりだす季節ですね。さて、特派員からもお肌のpHにまつわるレポートが飛び込んできました。いつもとは違う趣きですが、しばしおつきあいください。では、どうぞ…。

先日とあるテレビ番組からHORIBAのpHメータの出演依頼(?)が舞い込んできました。お肌のpHを測るのだそうです。ついにpHメータも、華々しく役者デビュー! 子供を見守る親の気分です。
収録も終わりホッと一息…、ん?

お肌には弱酸性?

ちまたではスキンケア商品などで「お肌には弱酸性」というフレーズをよく耳にしませんか?「弱酸性」、これはいったい何なのでしょう。

水溶性のモノの性質を表すのによく「酸性」「アルカリ性」をつかいます。pHでいうと7が中性で、これより低ければ酸性、高ければアルカリ性と呼んでいます。簡単に言えば、酸性のものはすっぱく、アルカリ性のものはヌルヌルしてて苦い…。で、よく聞く「弱酸性」とは?

これはpHが4.5〜6ぐらいの中性に近い酸性の範囲のことで、調べてみると肌の表面も、もともと弱酸性のpH5.5ぐらいの値を示します。つまり、肌のpHにあわせて、同じ弱酸性でスキンケアをしようということのようです。

ではなぜ弱酸性でスキンケアが必要なのでしょうか。

ヒトの肌には皮脂膜と呼ばれるものがあります。肌を保護するために皮脂でできた天然のクリームともいえる薄い膜で、肌のうるおいを保ち、肌を滑らかにする働きがあるといわれています。また皮脂膜には肌を弱酸性に保ち、外部からの刺激や雑菌の繁殖を抑える働きもあります。

ところが洗浄剤にはアルカリ性の性質を持つものもあって、これで皮脂膜をぜんぶ洗い流してしまうと、肌がもともと持つうるおいや雑菌の繁殖を抑える力を損ねることになり、トラブルを招きやすくなるそうです。

そこで肌と同じ「弱酸性」でケアするのが望ましい、というわけですね。
なるほど納得、納得。