「2019堀場雅夫賞」 募集開始 

2019年2月13日


対象テーマは「電力および電池を最大限に活用する効率的な制御のための先端分析・計測技術」

当社は、2003年に創設した研究奨励賞「堀場雅夫賞」の第16回となる本年度募集を、2月18日から開始します。今回の対象テーマは「電力および電池を最大限に活用する効率的な制御のための先端分析・計測技術」です。本賞は、毎年テーマを定め、多数の研究者の皆様から応募をいただき、その中から毎年3名の研究者を表彰しています。将来、分析・計測技術の発展に担い手となる方々の画期的でユニークな研究を支援することで、分析・計測技術の一助になればと願っています。当社の社是である「おもしろおかしく」を研究の場で実践されている研究者・技術者の積極的な応募を期待しています。

 

今回の募集対象:電力および電池を最大限に活用する効率的な制御のための先端分析・計測技術

  1. 機械、電気、化学と制御を融合させる新しい計測技術
    これからの時代においてモビリティやグリッド電源を制御する上で、必要となる新しい計測技術に期待します。例えば電池稼動状態における内部状態を可視化する新しい計測手法や電力需要の予測技術など。また、システム全体を俯瞰的にモニタリングする技術、代表計測点を効果的に探索するための革新的な統計手法にも期待します。
  2. データサイエンスを活用した新しい制御のための分析技術
    モビリティやグリッド電源のための、物理モデルのみならずデータ駆動による新しいモデリングアプローチやシミュレーション技術に期待します。例えばインピーダンス法に替わる電池内部状態の精密な推定技術、機械制御と組み合わせが可能な電池充放電時の電気化学反応のモデル化技術、自動車エンジンのIF-THEN場合分け制御における干渉不具合を統計的手法で帰納的に検証する技術など。またグリッド電源の電力を安定に、かつ外部環境の変化に強く需給バランスを維持する制御技術にも期待します。

上記1. 2. は共通して産業への応用が可能であり、開発工数の低減やエネルギー利用の効率化に資する技術であることを条件にします。

 

応募要綱

応募資格

国内外の大学または公的試験研究機関に所属する方

募集分野

「電力および電池を最大限に活用する効率的な制御のための先端分析・計測技術」

応募期間

2019年2月18日〜5月10日

審査方法

審査委員会が応募書類に基づき実績と将来性を審議し決定

発表

7月末予定

賞の内容

受賞者には、賞状及び副賞を授与
副賞は1件あたり金200万円(100万円/年×2年)を授与します(応募資格の継続が条件となります)。

授賞式および受賞記念セミナー

2019年10月17日(木)に京都大学医学部創立百周年記念施設 芝蘭会館(京都市左京区吉田牛の宮11-1)にて実施します。
(受賞者による講演やポスターセッションを通して、研究内容を広く社会にアピール)

応募方法

応募書類など詳細は、本賞ホームページに掲載: http://www.mh-award.org

応募・お問い合わせ先            

〒601-8510 京都市南区吉祥院宮の東町2番地  株式会社堀場製作所内 堀場雅夫賞事務局
TEL:075-325-5110 / E-mail: info@mh-award.org

審査委員

審査委員長

吉野 彰
技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター(LIBTEC) 理事長

海外審査委員

Scott Samuelsen (スコット・サミュエルセン)
カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)
Professor, Mechanical and Aerospace Engineering

審査委員

辰巳 国昭
産業技術総合研究所 上席イノベーションコーディネータ

審査委員

西村 秀和
慶応義塾大学大学院 SDM研究科 教授

審査委員

鷲尾 隆
大阪大学 産業科学研究所 教授

審査委員 

巖 桂二郎
(株) 堀場製作所 開発本部 第1開発センター
プロジェクトマネジャー

審査委員 

吉村 紗矢香
(株) 堀場製作所 開発本部 第2製品開発センター

アワードディレクター

堀場 厚
(株)堀場製作所 代表取締役会長兼グループCEO

実行委員長

足立 正之
(株)堀場製作所 代表取締役社長

 

電力および電池を最大限に活用する効率的な制御のための先端分析・計測技術

近年、エネルギー効率を飛躍的に高めた電動自動車の開発や、太陽光や風力など再生可能エネルギーによる発電が再び活発になってきています。自動車にはモーターと電池が搭載され、電池の充放電状態、アクセルと連動した駆動力、環境温度など多くの設計変数を組み合わせた制御の最適化が非常に重要となってきています。また、再生可能エネルギーの活用も新たな局面を迎えています。天候や人々の活動により刻々と変化する電力需要を予測して、安定した電力を供給するには、複雑かつ大規模なシステム制御が必要となってきています。
本年の堀場雅夫賞では、このような背景のもと、次世代のエネルギー、すなわち電力や電池を最大限使い切るための、例えばデータサイエンスを活用した新しい制御の枠組み、またそのための先端分析・計測技術にスポットを当てます。

 

ご参考

賞の背景

創業者の堀場雅夫が学生ベンチャーの草分けとして興した当社の歴史は、国産初のガラス電極式pHメーターの開発から始まり、今日までその分析対象を液体・気体・固体分野へと拡大しながら、総合分析機器メーカーとしてグローバルに事業を拡大してきました。その発展を支えてきたものの一つに、創業当初からの大学や研究機関との連携があり、地道に基礎的な研究開発に取り組んできた研究者・技術者の努力が大きな原動力となっています。21世紀を迎え、分析・計測の重要性が社会的にも増してくる中、分析・計測技術の分野で、新たな起業・事業化の源となりうるアカデミックな研究・開発を支援するため、創業者の名前を冠した「堀場雅夫賞」を2003年創設しました。

 

賞の趣旨

本賞は、画期的な分析・計測技術の創生が期待される研究開発に従事する国内外の研究者・技術者を支援し、科学技術における分析・計測技術の価値をより一層高めることを目的とします。毎年対象分野を定めることで、その成果や今後の発展性を世界的にアピールすべき研究・開発に焦点を当てていきます。基礎から応用まで、対象分野においてユニークな研究開発に「おもしろおかしく」従事され、将来の分析・計測技術発展の担い手となられる方々の積極的な応募を期待しています。

 

故・堀場 雅夫 (創業者)について

1945年10月、京都帝国大学(現京都大学)理学部在学中に、当社前身の堀場無線研究所を京都に創業。今で言う学生ベンチャーの草分けとして出発。学生時代の専攻は核物理で、大学教授であった父・信吉氏と同じく、卒業後は大学に残って研究者になる道を志していた。しかし、終戦と同時に米軍が、サイクロトロン破壊など原子核関係の研究・実験を禁止する措置を取り大学での研究を続けられなくなった。自由に実験や研究ができる私設研究所をつくろうと決心したのが創業のきっかけ。
1953年1月、株式組織に改組し社長に就任。堀場無線研究所時代に電解コンデンサーを開発し事業化を試みるが、朝鮮戦争のインフレのため計画は頓挫。代わりに、コンデンサー生産のために開発したpHメーターを商品として売り出し、現在の株式会社 堀場製作所を設立した。設立当時から大学との産学協同体制で、次々と新しいpHメーターを開発。現在までに至る事業の基盤を確立した。1978年、53歳で会長に就任。この時、人生哲学でもある「おもしろおかしく」を社是に制定。会長に就任後は、日本の中小企業、ベンチャー企業の支援や京都の活性化、また将来の社会を担う人材を育成するため、根本的な教育改革のためにも力を尽くした。なお、2006年3月、革新的で情熱的な起業家として世界各国の研究や業績を支援する製品をもって地球規模の計測機器ビジネスを創始した活動は、分析化学分野の発展への貢献大として、米国「Pittcon Hall of Fame」(分析化学界の殿堂入り)を、欧米人以外で初めて果たした。2015年7月に永眠(満90歳)。