水素エンジン計測

水素エンジンの評価において、排出ガス分析計・計測技術から、最新の法規動向、設備の安全対策まで、お客様とご一緒に解決策を検討し、幅広い計測ソリューションをご提案します。

目次

  1. 水素エンジンとは
  2. HORIBAの提案する水素エンジン計測ソリューション

水素エンジンとは

水素エンジンとその課題 概要

  • カーボンニュートラルの実現に向け注目されている手段のひとつ
  • ガソリン・ディーゼルエンジンの部品や高いノウハウ、開発設備を流用・活用可能
  • 燃焼改善、排出ガス低減、安全対策など、水素エンジン特有の開発課題への対応が必要
  • 既存の開発設備を活用する場合、機能面・安全面共に水素対応のための更新が必須

 

Hydrogen ICE vehicle the future of alternative fuel mobility

自動車用 水素エンジン

水素エンジンは、水素を燃料とする内燃機関のことで、エンジンの燃焼室で水素を燃やし、燃焼時に発生する圧力から動力を得る装置です。燃焼時の化学反応では理論上水のみが発生し、二酸化炭素(CO2)を排出しないため、カーボンニュートラルを実現するひとつの手段として注目を集めています。

水素エンジンは従来からあるガソリン・ディーゼルエンジンの部品や開発環境、内燃機関への高いノウハウを流用・活用することができます。また、燃料である水素も燃料電池で要求されるほどの高い純度は要求しないため、水素活用の一つの手段として検討されています。

自動車用 水素エンジンの課題

水素エンジンでは、従来の内燃機関とは異なる、特有の開発課題への対応が求められます。水素エンジンには、大きく3つの課題があります。

水素エンジンの開発に向けて
このようなお悩みはございませんか?

出力・燃費・ドライバビリティ(ドラビリ)改善に向けた燃焼の改善

  • 従来と異なるA/F制御、λセンサ開発
  • 異常燃焼(プレイグ・ノッキング)抑制
  • 高過給 / 筒内直噴 / 高圧噴射による出力向上
  • 水素燃料特性に合わせた最適なマップ作製
  • 燃焼室形状などのハード改善

 

規制対応やGHG(Greenhouse Gas:温室効果ガス)低減、カーボンニュートラルに向けた排出ガス低減

  • 触媒(三元触媒:TWC /尿素SCR /酸化触媒:DOC等)・EGRでのNOx低減
  • 三元触媒(TWC)でのH2/NOxの反応によるNH3生成の抑制
  • 尿素SCRからのNH3スリップ低減
  • アンモニアスリップ触媒(ASC)におけるN2O生成抑制
  • 尿素・エンジンオイルからのCO2発生抑制
  • エンジンオイル由来のPM/PN発生抑制
  • 最新の正確な法規動向の把握

 

水素を燃料として扱う上での安全対策

  • インジェクタのリーク対策
  • クランクケース内の水素濃度マネジメント
  • 副生成物に対する部品信頼性の担保
  • 水素脆性(水素脆化)の対策

 

最適投資による安全な試験環境のスピーディーな構築

水素エンジンの試験環境には、高濃度水分や未燃水素を含む排気への対応や、水素に対する安全対策、さらには、各自治体消防への届け出までの対応が求められています。既存設備を有効活用し、最適な投資を行い上記の対応を実施しなければなりません。

HORIBAの提案する水素エンジン計測ソリューション

HORIBAは、お客様とご一緒に、それぞれの課題に対する解決策を検討し、最適な計測ソリューションをご提案します。

HORIBAの提案する水素エンジン計測ソリューション

HORIBAの提案する水素エンジン計測ソリューション

水素エンジンの課題とHORIBAソリューションの特長

  • 燃焼改善や排出ガス低減に向け、燃焼時に発生する各種ガスを正確に測りたい
    → H2、H2O、NOx、NH3、N2O、CO2、PM、PNなど、豊富なラインアップの分析計をご提案
  • 水素エンジンを正しく測るための計測ノウハウがない
    → 高濃度水分や未燃水素が含まれる排出ガス中の各種成分を高精度に測るための計測技術もご提案
  • 水素エンジンに関する最新の法規動向を入手したい
    → 水素エンジンの排出ガス試験法に対する法規要件をいち早く入手してお客様をサポート
  • 既存の設備を最大限活用して機能面・安全面共に水素エンジンに対応した設備にしたい
    → 高濃度水分や未燃水素が含まれる排気の対応をはじめとする対策や、各所での経験を踏まえた消防対応サポートを実施

水素エンジン対応 開発・評価設備例

水素エンジン対応 開発・評価設備例

代表製品紹介

① 水素ガス測定装置 HyEVO*

高濃度水分を含む排出ガス中のH2をWetで正しく評価

未燃水素から燃焼効率を正確に把握

  • 高精度なWet計測でDry-Wet換算による誤差要因を排除
  • 高速応答を実現し、過渡的な水素ガス濃度測定が可能に

 

HyEVO 製品ページはこちら

*HyEVO(ハイエボ)

② レーザ吸光法自動車排ガス測定装置 MEXA-ONE IRLAM*

NH3低減に向け燃焼状態を正しく評価

SCR還元時に発生するNH₃を正しく評価し、排出ガス低減をサポート

  • ストイキ/リーンの燃焼変化に追従できる圧倒的な応答性
  • ストイキ/リーン燃焼変化時のピークを高精度に把握できるワイドレンジ
  • NH3を正しく測るサンプリング技術も提案
    (特許登録済 日本特許番号:05667912)

 

MEXA-ONE IRLAM製品ページはこちら

*IRLAM(アーラム)は、株式会社堀場製作所の登録商標または商標です

③ FTIR法排ガス測定装置 FTX-ONEシリーズ

多成分同時計測で燃焼状態や後処理性能を正しく評価

A/F把握のためのH2Oや排出ガス低減に向けNOx, NH3, N2Oなどを1台で同時計測

  • ストイキ/リーンの燃焼変化に追従できる圧倒的な応答性
  • 測定場の乱れを最小限に抑える低流量サンプリング
  • 高濃度水分を含む最大28成分を測定

 

FTX-ONEシリーズ 製品ページはこちら

 

その他多様な分析計・評価設備をご提案いたします。お気軽にご連絡ください

 

水素エンジン計測ソリューションの詳細は、下記資料にございます。

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HyEVO
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MEXA-ONE IRLAM
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レーザ吸光法自動車排ガス測定装置

MEXA-ONE
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エンジン排ガス測定装置

SPCS-ONE
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連続固体粒子数測定装置

EXFM-ONE
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超音波式排ガス流量計

MDLT-ONEシリーズ
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マイクロトンネル

DYNAS3
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ACダイナモメータ

STARS VETS
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完成車排出ガス試験用テストオートメーションシステム

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車両開発 業務効率化支援システム(データマネジメントシステム)

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