電動化車両用バッテリーの評価試験設備を新設

2018年5月22日


2019年5月 「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」に竣工予定

当社は、自動車・環境プロセス計測の研究開発・生産拠点「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」(滋賀県大津市)に新たに13億円を投資し、電動化車両用バッテリーや燃料電池などの評価試験室を建設します。
本試験室は、電動化車両用バッテリーセル(*1)やモジュール(*2)、パック(*3)などの研究に関して、幅広い温度環境下における充放電サイクル試験や熱マネジメント耐久性評価など、バッテリーやバッテリーマネジメントシステム(*4)の研究開発及び性能、信頼性の評価試験に対応します。
本試験室をHORIBA BIWAKO E-HARBOR内にある自動車開発試験設備「E-LAB」内に新設することで、隣接する試験室でのエンジンや駆動モーターを含むパワートレイン(*5)、車両の評価と、バッテリー及びバッテリーマネジメントシステムを組み合わせた充放電サイクル試験を可能にします。これにより、今後市場が拡大する電動化車両のバッテリー単体試験だけでなく、パワートレインや車両本体を合わせた試験など、トータルシステムの評価や解析を柔軟に実施することを可能にします。
堀場製作所は、本試験室を用いた新しいシミュレーション及びアプリケーションの創出により、今後の自動車産業におけるさまざまな顧客ニーズに対応していきます。

セル(*1) :単体のバッテリー
モジュール(*2) :複数のセルを接続したもの
パック(*3) :複数のモジュールを接続したもの
バッテリーマネジメントシステム(*4):バッテリー充放電の電流、電圧、温度などをモニターし、充電容量や安全な使用条件などを監視するシステム
パワートレイン(*5): 駆動輪への動力伝達装置
 

HORIBA BIWAKO E-HARBOR

 

背景

自動車産業では、電動化や自動運転、コネクテッドなど、急激に変化が進んでいます。その技術変化に対しては、グローバルプレーヤーが積極的な投資を行うと同時に、効率的な技術開発プロセスの構築が望まれています。
また、地球規模でのエネルギーの効率利用を考える際に大切なのは、「Well to Wheel」(油田からタイヤまで)という概念。エネルギーをどのように作って使うか、という視点も重要度を増しています。エネルギー社会のみならず資源循環社会への転換が重要課題です。

 

E-LAB バッテリー 試験室の特長・HORIBAの狙い

当社及びHORIBAグループは、分析・計測という視点から地球規模でのエネルギーの有効活用に直結するソリューションの提案を進めます。新たなモビリティ開発への貢献を加速させるため、2015年に自動車開発のエンジニアリング・コンサルティング事業などを行うMIRA社(現ホリバMIRA社:英国)を買収しました。
今回、ホリバMIRA社がもつ電動化車両用バッテリーの開発技術やエンジニアリング能力を基盤に置き、車両台上評価技術を日本市場から展開できるように、本試験室を建設することに至りました。これにより、従来の内燃機関車両に加え、電動化車両の重要なコンポーネントであるバッテリー、パワートレイン、モーターの開発及び車両の運動制御にも関わるトータルソリューションプロバイダーをめざします。

 

主な機能

・電動化車両用バッテリーとパワートレイン/車両の組み合わせ評価が可能
・燃料電池の出力特性を増幅した電源併用システムによるパワートレイン/車両の組み合わせ評価が可能
・恒温槽により幅広い温度環境試験を実現
・トータルソリューションを提供するショールームとしても活用

 
施設概要

名称(仮) 

E-LAB バッテリー 試験室

場所

滋賀県大津市苗鹿1丁目15-1

建築工期

2018年7月着工 2019年5月竣工予定

稼動予定

2019年7月

建物面積

延べ床面積 約330㎡

主な構成

充放電装置
恒温槽
バッテリー温調機
HiLS/SiLS(*6) 
STARS(*7)

総工費 

約13億円

HiLS/SiLS(*6):自動車システム開発シミュレーション
STARS(*7):テストオートメーションシステムのHORIBA共通プラットフォーム