白血球

体の守備隊 白血球

白血球ってどんなもの?

大部分の白血球は直径8~15μmと赤血球よりも大きく、1mm³(μL)中に3,300~8,600個存在しています。大きな特徴として核があり、アメーバのように動きます。細胞がたくさん集まることで赤く見える赤血
球に対して、白く見えるため白血球と呼ばれています。

白血球像 左からリンパ球、単球、好中球

白血球は体の守備隊

白血球の特徴に貪食作用があります。例えばけがをして細菌が体内に侵入すると炎症を起こした組織に集まり、細菌を取り込んで殺菌処理をします。また、白血球は、貪食、殺菌のほか、免疫応答に関係していることから体の防御作用の中心的な役割を持っています。アレルギー反応に関与するとも言われています。

イースト菌の貪食像 左から好中球(4個貪食)、単球(2個貪食)

検査でわかること

白血球増加の原因のほとんどは肺炎、扁桃炎など細菌による感染症によるものです。しかし、白血病や敗血症など危険な病気の可能性がある場合は、白血球数が2万個/μL以上と非常に多くなることがあります。特に慢性白血病では10万個/μL以上になることもあります。白血球が減少するのは、骨髄の働きが低下した場合や、古くなった白血球を壊す脾臓の働きが異常に高まった場合などです。薬剤の副作用による骨髄の機能障害で低下する場合もあります。

白血球の異常値を示す主な原因*

増加減少
肺炎、敗血症などの細菌感染、急性心筋梗塞を含む梗塞性疾患、急性虫垂炎、骨髄増殖性腫瘍、各種の急性・慢性白血病再生不良性貧血、顆粒球減少症、MDS、ウイルス感染症、悪性腫瘍の骨髄転移、免疫不全症、膠原病(関節リウマチなど)、薬剤性非機能亢進症、放射線治療、腸チフスなど

*参考資料:臨床検査法提要 改訂第35版/金原出版株式会社

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