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病院や検査センター向け自動血球計数装置「Yumizen H1500/2500シリーズ」を発売

2019年9月30日


当社は、病院や検査センター向けの自動血球計数装置「Yumizen H1500/2500シリーズ」を、2019年10月3日より販売開始いたします。本製品は、血液中の白血球、赤血球、血小板などを測定する血球計数装置の上位モデルであり、国内における様々なお客様のニーズに対応していきます。

本製品は、2019年10月3日(木)〜5日(土)に開催されるJACLaS EXPO 2019(臨床検査機器・試薬・システム展示会、会場:パシフィコ横浜)で初展示を行います。


自動血球計数装置 Yumizen H2500 シリーズ

 

開発の背景

当社の医用ビジネスは、血液中の白血球、赤血球、血小板などを測定する血球計数装置を中心にグローバルに展開しています。製品開発と製品供給の両面から、臨床現場の課題解決を図り、医療の発展に貢献して参りました。

国内においては、特に炎症の指標となるCRP(C反応性たんぱく)※1の同時測定装置が救急医療や開業医の日常診療に使用され、開業医向け小型機市場においてトップシェアを獲得しています。また、アジア・アフリカ・中南米など新興国に強い販路をもち、厳しい環境でも使用に耐える製品を、豊富な流通ネットワークで供給しており、現地の医療の発展に貢献しています。一方、欧州においては、ホリバABX社(仏)を中心に病院や検査センター向けの中・大型機の開発や販売に強みを持っています。

近年、日本をはじめとする先進国においては、高齢化社会への対応、医療費の抑制、予防医療への取り組みなどから、専門病院での診療や多くの検体が集まる検査センターによる医療の集中化と、地域診療による医療の分散化に対するニーズが高まっています。この度、海外で既に実績のある中・大型機を日本に導入することで、病院や検査センターにおける集中化のニーズにも対応し、開業医と病院、検査センターとの両面から、日本の医療を支えます。
これにより、当社の医用ビジネスは、中長期経営計画「MLMAP2023」において2023年に連結売上高400億円(2019年比1.5倍)をめざします。
 

特長

「Yumizen H1500/2500 シリーズ」は、ホリバABX社(仏)で設計・開発・生産された血球計数装置です。貧血などの診断に加え、各種疾患のスクリーニングに用いられます。従来機の特徴に加え、異常細胞の検出能力が高く、顕微鏡観察用の標本作製を自動で行うことで、検査室の省力化に役立ちます。また、結果に異常があれば自動的に再検査、追加検査を行うなど、施設の運用に合わせた提案ができ、医療現場の運用改善に役立ちます。

データマネジメントソフトを用いることで複数台の集中管理が可能となり、検査の件数に合わせて、幅広い施設に対応が可能です。
 

概要

名称:自動血球計数装置 Yumizen H1500/2500 シリーズ
測定項目:赤血球、白血球、血小板、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット、白血球分類、網赤血球※2(Yumizen H2500のみ)
その他機能:血液塗抹標本作製
販売開始日:2019年10月3日
本体サイズ:84(W) x 65 (D)x 73(H)cm 

 

用語解説

※1 CRP(C反応性たんぱく):
体内に急性の炎症や組織の損傷があるときに、血清中に増えるたんぱく質の一種で代表的な炎症マーカー。組織や細胞の炎症を早く鋭敏に反応し、その度合いを知ることができる。また、病態の改善の際には速やかに減少するので、病態の診断、予後の診断、治療効果の観察に役立つ。
※2 網赤血球:
通常は循環血液中には見られない幼若な赤血球。網赤血球が循環血液中に見られる場合は、何らかの理由で、骨髄での造血機能に異常があることを示す。