すずむら動物クリニック

導入施設の紹介

愛知県

すずむら動物クリニック

院長 鈴村 直広先生

使用機器:動物用自動血球計数装置  LC-662
測定項目:CBC

CBC測定は、各種疾病の診断、治療経過の判断に必要なだけでなく、健康診断の際にも本当に健康かどうかスクリーニングする上で欠かせません。
オーナー様の健康診断に対する意識も高まり、測定頻度は毎年増えている中で、測定時間が短く、再現性の高いHORIBAのCBC検査装置は、動物達に隠れている疾病を早期に発見する大きな手助けとなっています。

まずは、先生のご経歴について簡単に伺います。獣医師や小動物臨床を目指されたきっかけは何でしょうか?


両親が動物好きだったこともあり、家で動物を飼っていたり、動物園によく行ったり、小さいころから動物に触れあう機会が多かったため自然と獣医師を目指そうと思いました。どんな獣医師を目指したいという明確な目標はありませんでしたが、漠然と小動物臨床には興味があり、大学での外部実習や知り合いの先生の教えから、より明確なものとなりました。

次に病院の診察状況について伺います。

最近の来院数の変化、近年のペットの変化についてどう感じていらっしゃいますか?


来院数は月に1500~2000例になります。昔は犬の来院数がかなり多く、猫と差がありましたが、今は半々くらいで差がなくなっていると思います。また、来院数自体もここ数年増えていると実感しています。コロナ禍で動物と一緒にいる時間も長くなり、動物の健康状態やちょっとした症状の変化を気にするオーナー様が増えたことが要因ではと思います。
そして以前に比べると高齢のペットも増えてきました。ペットも高齢化社会が進んでいます。20歳を超える猫ちゃんたちも珍しくなくなりました。そのため癌や心臓・腎臓疾患、関節疾患の犬猫が増えてきたと実感しています。

CBC検査、検体検査について伺います。

CBC検査はどのように活用されていらっしゃいますか?


開院当初からCBC検査装置を導入しています。スクリーニング検査では300~400件/月ほど、腫瘍や腎不全、内分泌疾患等の経過観察では1日10件以上です。スクリーニングをしないケースはないくらいルーチンワークにしており、特に血液塗抹を含めたCBC検査は重要と思っています。当院は毎日の健康管理を大事にしていて、健康診断でも多項目にわたる血液検査を院内で測定をしています。日常的にその動物の測定値を知っておくことで、いつもと異なる値に早めに気づくことができ、病気の早期発見の手助けにもなっています。そのため、オーナー様の検査に対する意識が高まり、定期的に検査をしてもらわないと心配と感じるオーナー様も増えてきました。このためCBC検査をするかどうか必ず確認するようにしています。これは、以前と比べると大きな変化だと実感しています。このように検査頻度が増えてきているので、最近は検体の取り扱いについては、主に動物看護師にCBC検査・血液化学検査を実施してもらっています。血液塗抹標本の作製も複数の動物看護師ができるようになっています。
またその他にホルモン検査、血液ガス分析、凝固検査(PT、APTT)等は院内で測定しています。 DダイマーやTATも院内で測定したいのですが、今は外注で測定をお願いしています。救急現場ではDダイマーがすぐに測定できると良いなと思うことがよくあります。この点は各企業の方にお願いしたいと思っています。

弊社LC-662の使い勝手などはいかがでしょうか?


「検体量が少なくて良い」「再現性が高い」という印象です。院内導線も違和感がなく、スムーズに測定できています。また、測定時間が半分になったことも大きなメリットと感じています。最近はウサギを測定する事も増えています。臨床症状とデータの相関についても特に気になる事はなかったと思います。やはり微量の血液で測定できる事は小動物にとって負担が少なくとても使いやすいと感じます。

地域のホームドクターを目指している動物病院として、多くの動物やご家族の方々が来院されていらっしゃる貴院ですが、先生のお人柄だけでなく周りのスタッフの方の対応がとてもやさしい印象があります。貴院で心がけていることはあるのでしょうか?また、先生の獣医師会での学術活動への想いもお聞かせください。


どこの動物病院のスタッフもそうだと思いますが、職業としてこの仕事を選んだ人はとても動物が好きだと思います。当院のスタッフもみんな動物が好きで、いつも動物のために、オーナー様のために思いやりを持って一生懸命考えて仕事をしてくれています。スタッフの優しさにはいつも感謝しています。僕からはスタッフには「動物を助ける、小さな命を救うのが我々の仕事だけど飼主さんや家族の人たちを幸せにしてほしい、そして社会に貢献して自分たちの仕事に誇りを持ってほしい…」と言った事は伝えますが、言われなくてもみんな自分のやるべき事が分かっていて、期待以上の仕事をしてくれています。この点では獣医師、動物看護師、トリマー等職業に差はなく、いつも病院としての目的意識が同じだからと思います。動物とご家族との絆を大切にこれからも頑張ってもらいたいと思います。

動物医療も日進月歩で、日々進歩しています。獣医師として、動物看護師として動物の専門家として新しい情報、最新の知見を得ることでより信頼される動物医療を提供できると思います。このため出来るだけ学会、セミナー等には参加するようにしています。
(公社)獣医師学会の学術活動に関しても、会員の先生のためだけではなく、より多くの獣医療に携わっている先生方に、より新しい情報を発信できる場を提供し、ひいては世の中の多くの動物達の命を救えることに繋げていけたらという想いで活動しています。これからも多くの先生方、企業の方々のお力をお借りしながら続けていきたいと思います。

施設インフォメーション

病院名すずむら動物クリニック
住所愛知県名古屋市守山区野萩町7-20
電話052-795-3411
ウェブサイトsuzumura-ah.jp

ワンタッチでイヌ・ネコ切り替え。
吸引量10 μL。診断に必要な検査結果を、約70秒で表示します。

製造販売届出番号 :
22動薬第1806号

※本製品は、MICROSEMI Corporationといかなる関係もありません。


いつも多くの患者様がいらっしゃり、駐車場も満車となっていることが多いクリニック様です。先生のお優しいお人柄だけではなく、診察順をお待ちになっているオーナー様へのスタッフの方々の細やかな気配りも素晴らしく、病院スタッフ一丸となった対応が選ばれる理由だと感じられました。学会の聴講会場でお会いすることも多いので、「動物に対して真摯によい治療を・・・」という鈴村先生のお考えがよくわかるインタビューとなり、大変印象的でした。

(2023年1月掲載)

※掲載している情報は取材時点のもので、現在とは異なる場合がございます。


関連リンク

データ取り込みソフトウェア
GATELINK

動物病院様向けに検査結果をPC端末に取込み可能です。プリントアウトも可能。 ※オプション機能です。

アントセンス デュオVET
 

イヌ・ネコの血漿中のグルコースを遠心分離することなく測定できる装置です。

動物用自動血球計数装置
LC-712

イヌ・ネコの血液検査の業務を軽減できる検査装置です。

※本製品は、MICROSEMI Corporationといかなる関係もありません。

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