血小板

血管内の救急ばんそうこう 血小板

血小板とは?

*血管内のイメージ

血小板とは血液中に含まれる細胞の1種で、血液1mm³(μL)中に15.8~34.8万個あり、不定形の小片(2~3μm)として血管中を循環しています。血管の内壁が何らかの原因で傷つくと、血液が血管の外へ出ないようにする、止血の中心的役割を果たしています。

血小板のはたらき

血管の内壁が傷つくと、その部分に触れた血小板をきっかけとして、血小板が偽足状の突起を出して連なり、凝集がはじまります。さらに血小板の凝集と共に血漿中のフィブリノゲン(繊維素原)という物質が繊維状のフィブリンに変化します。このフィブリンがからみついて凝集をより強固なものにし、血液を固めます。この作用を凝固といいます。出血はこのような仕組みによって止まり、多量の血液を失うことなく、生命の安全が守られています。止血が完了し血管内壁の修復が終わると、今度は、フィブリンを溶かす繊維素溶解現象(線溶)という現象によって、もとのなめらかな血管内壁にもどります。

検査でわかること

血小板数の減少や機能の低下が起こると、出血が止まりにくくなる場合があります。血小板の減少や増加には、重い病気が隠されていることが多いので注意が必要です。

血小板の基準範囲 *参考資料:JCCLS共用基準範囲

男女とも158~348 × 10³/μL

異常値を示す主な病気 *参考資料:臨床検査法提要 改訂第35版 金原出版株式会社

増加多血症
減少白血病、再生不良性貧血、肝硬変

 

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