製品や技術を通して社会に貢献する
HORIBAグループが提供する分析・計測技術は「エネルギー」「健康」「環境」「安全」といった側面から人々の生活を支えています。
例えば「エネルギー」において、エコカーに搭載するクリーンエンジンの開発では自動車排ガス測定装置や電気自動車の車体計測装置が、リチウムイオン二次電池や燃料電池の研究開発では材料解析などの先端研究に多様な光学分析装置が欠かせません。「健康」においては身近な病院やクリニックで血球計数装置やグルコース分析装置などが使われ、微量な血液の測定データで健康状態を迅速に把握し、医師の的確な診療や患者さんへのEBM(根拠に基づいた医療)の提供に役立っています。「環境」においては、PM2.5をはじめとする大気汚染や水質汚濁監視装置が世界の環境監視に広く使われているほか、放射線計測や各種産業における品質管理などで「安心・安全」に貢献しています。
そのほかにも半導体、LED(発光ダイオード)、有機ELや電子ペーパーなどのディスプレイ関連、太陽電池パネルなど、私たちの生活に欠かせない各種製品の製造工程においても非常に多くの機器が使われています。
このように技術や製品を通して人々の生活を支え、安心で持続可能な社会づくりに貢献できることは誇りであり、HORIBAグループのCSRの変わらぬ本質であると考えています。2013年も「『エネルギー・健康・環境・安全』をキーワードに企業活動を推進し、快適で幸福な社会の実現に貢献する」をHORIBAグループのCSR方針とし、たゆまぬ努力を続けてまいります。
社員一人ひとりの自己実現を通じて高品質な価値を創造する
こうした基本方針のもと、2012年は各種エコカー開発を支援する自動車試験施設を日本・中国・米国にて導入、リチウムイオン二次電池や燃料電池など最先端の研究開発に寄与する「ホリバヨーロッパリサーチセンター」をフランスに開設、インド・ブラジルにおける試薬工場の着工など、さまざまな取り組みを行いました。
また、事業の推進とあわせて世界基準のCSRを推進するべく、2011 年4 月に署名をした国連グローバル・コンパクトを基に人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、腐敗防止も徹底してまいります。2012年はグローバルでのCSR活動の一層の向上をめざし、海外のグループ会社のCSR活動状況の把握を具現化させました。このように、毎年ステップアップをし、より社会に必要とされる企業として限りなく成長してまいります。
これら事業の推進やCSR活動の根幹となる最も重要な財産を、私たちは「人財」であると考えています。社是「おもしろおかしく」*1のもと、社員一人ひとりが「5つの“おもい”」*2を強く持ち自己実現していくことが、高品質な価値を生み出し、すべてのステークホルダーの皆様とWIN-WINの関係を構築することにつながるという信念のもと、人財の育成に一貫して投資を続けてまいりました。さらに世界に通じる人財を育成するべく、独自の企業内大学HORIBA COLLEGE(ホリバ・カレッジ)を2009年に開校し、順調に講座数を重ねています。また新規採用においても多様な人財を確保するべくスペシャル人財登用に取り組むなど、独自の取り組みを続けています。今後も、チャレンジすることを評価する加点主義やオープン&フェアなHORIBA独自の人事制度を大切にし、社員一人ひとりの自己実現を通じて、快適で幸福な社会の実現に貢献するよう努力してまいります。
さらなる飛躍をめざして
私たちは、おかげさまで2013年に創立60周年を迎えました。グループの中には200年近い歴史を持つ会社もあります。このような歴史ある企業がHORIBAグループに惹きつけられる、強力な引力を発揮し続けられるのも、社是「おもしろおかしく」に象徴されるユニークな企業文化をベースとした経営を一貫して行ってきたことによると考えています。この企業文化が人財、技術といった資産を培い、企業活動を推進し、快適で幸福な社会の実現に貢献しているものと考えます。
2013年も私たちは真摯に企業活動に取り組み、ステークホルダーの皆様とともに“HORIBA PREMIUM(ホリバ・プレミアム)”の実現、つまり、高品質な価値を創造し、社会的責任を全うしてまいります。今後とも私どもの活動をご覧いただき、ご理解の上、ご指導ご鞭撻をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
*1、*2「おもしろおかしく」、「5つの“おもい”」はGaiareport2013冊子版1ページをご参照ください。